チク、タク、チク、タク。

しんとした店内に、静かに小さく響いている。

正確に、規則正しく、音が響く。

左右にゆれる振り子をじっと見ていると、心が落ち着く。

一瞬、意識が飛んでしまった。
どれくらいの間、そこに佇んでいたのか、定かでない。

店主に呼ばれて、我に返った。


腕時計の電池が切れてしまい、それの交換のために入った時計屋。

そこにあった、大きなのっぽの古時計。

私の背より、ずっと高い。


店主がドイツで買ってきた、というその大きな振り子時計は
15分おきに鳴るという。


ちょうど、腕時計の電池交換が終わったところで
あと3分すると長い針が、9を指すという時分。


チク、タク、チク、タク という音を聴きながら
秒針が、1秒ずつ、動いていくのを、眼で追う。

3分後。

店内に響き渡る、音にびっくりした。
まるで、小学校のチャイムのような立派な、大きな音が
ぶわ~~んん、と、店内いっぱいに広がった。

店主が、じっと、私の顔を見ている。



1秒、1秒、1秒・・・

その永遠の繰り返し。

早まらず、遅くもならず、休みもせず。


チク、タク、チク、タク。



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今日も、気を刻んでいこう。