一人では中々散歩に行かない夫なので、どうしたのかと少し案じていたが、聞けば公園でKさんにパッタリあって立ち話をしたのだと言う。
奥さんは如何ですか?と聞かれたので、まあまあ元気にやってますと答えた後に、Kさんはお変わりありませんか?と尋ねると、一月に息子さんが亡くなっり、三ヶ月を経てようやく踏ん切りをつける心境になったので、三回目の月命日に納骨をすることにしたということであった。
身に付けている腕時計もシャツも、息子の物なんですと涙ぐんだそうである。
哀しみが溢れたのだろう。
故人とは面識が無かったが、Kさんとはサークルでご一緒だったご縁もあり、次の日の夕方、二人で気持ちだけのささやかな生花をお届けした。
先週の土曜日のことであった。
家族揃って音楽一家であるKさんの幸せ一杯に見えたご家庭にも、内なる深い哀しみがあったのだと、改めて「人」に降りかかる様々な出来事に思いを馳せるのである。
