なんでわざわさストウブで焼くの?
自炊をはじめたばかりの私ですが、先日からストウブを使うようになりました。
ストウブというのはフランスメーカーが作っている煮込み料理などが得意な鋳物ホーロー製の鍋です。
いまそのストウブを使ってパンを焼く勉強をしています。
「ストウブでパンを焼く」といっても、鍋のなかにパンの生地を入れてガスコンロで火にかけるのではありません。パンの生地を入れたストウブをオーブンに入れて焼くのです。
そこで疑問が生まれます。
普通、パンは直接オーブンの中に入れて焼くもの……
それをどうして、わざわざ鍋に入れてからオーブンに入れるのか?
そのひと手間は何?
その答えは後述するとして、私自身も以前は失敗していたものが、ストウブを使うことで綺麗に焼けるようになりました。
今回は、パン作りをはじめたばかりの素人がストウブで焼いてみた感想と動画を紹介します。
ストウブでパンを焼く理由
私は最近パン作りをはじめて、30日間かけて色んなパンを焼いてみたのですが、上手く焼けないと感じたのがハード系のパンでした。
ふわっと高さがあって、クープがしっかりと開いたパンを焼きたいのだけど、形のいびつなパンしかできない。その時はナイフでクープを入れたところにバターを置いて焼く方法だったのですが、なんか仕上がりがいまいちな気がするのです……
やっぱり、こういうプロっぽい(?)パンを作るのはムリなんだなと思っていました。
しかし、今回ストウブで焼いてみると、しっかりとクープが開いたかっこいいカンパーニュが焼けたのです。
見た目、全然違いますよね。実物を見ると、表面のパリパリ感も違うんです。
特に印象的なのは、ふわっと高さがあって形が良いことでした。
基本的にハード系のパンを焼くには多量の蒸気が必要になります。
しかし、家庭用オーブンでは上手く焼くことが難しいそうです。
その理由は、蒸気不足とファンの影響による生地の乾燥です。そもそも、家庭用オーブンには充分な蒸気が出る機種はわずかしかないとか。それに加えて、ファンが送り込む風の影響で生地の表面が乾燥してしまうのです。
その点で、ストウブには大きなメリットがあります。
それは、「蓋がある」という点。
蓋で密閉されているためファンの影響を受けることなく、かつ、生地の水分が蒸気となって逃げてしまうのを防ぐことができるのです。そのため、パンの水分だけでも「生地が本来膨らむべき大きさまで窯伸びしてクープがきれいに開く」のです。
そして、型としても素材の特徴が活かされます。鋳物ホーローは熱伝導率が高く、均一にムラなく素材に熱を伝えることができます。そして丸い形をしているため、ふわっと膨れ上がったときに綺麗な丸型になるのです。
ストウブを使えば、素人でもカッコいいパンに仕上がる。それがわざわざストウブを使ってパンを焼く理由です。
ストウブでパンを焼くために必要なもの
今回は、池田愛実さんの『ストウブでパンを焼く』のパンにチャレンジしました。
基本となる「基本のカンパーニュ」で使う材料は、強力粉、塩、砂糖、ドライイースト、水の5つです。
「基本のミルクパン」では、それに牛乳とオイルが加わります。
使う道具は、パン作りをしたことのある方なら、ストウブを追加して用意するだけでその他に必要な道具はありません。
冒頭で書きましたが、私は、『ストウブでパンを焼く』のタイトルから、ストウブをガスコンロにかけて焼けるものだと勘違いしていましたが、オーブンは必要です。
一次発酵は冷蔵庫で6時間から2日間かけて行います。え、そんなにかかるのって思いますよね。私はこの記述を読んで「あ、やりたくない」って一度チャレンジを辞めました。だって、普通にパンは焼くことできるのに、わざわざストウブで焼く必要ないですよね…。でも、せっかくなのでチャレンジしましたがやって大正解でした。
低温でゆっくり発酵させることで、甘さや旨味がでるそうです。急ぐ場合は室温でもよいそうです。
二次発酵はパンによって、室温かオーブンの発酵機能のどちらかで行います。
発酵に時間がかかるものの、工程では「こねる」作業がありません(ほんのちょっと混ぜる程度)。
こねないパンも初めての経験ですが、かなり楽ですね。初めは発酵に時間かかるから面倒だなと思いましたが、時間をかけてしっかりこねるよりも、2日に分けて軽作業を2回するほうが楽に感じる人もいるのではないかと思いました。
ストウブの大きさ
本のなかでは18cmを基本に、20、22cmで作る際の材料の分量が紹介されています。
私の場合は、16cmのストウブで1.5~2日分が焼ける感じでした。パンの大きさは小ぶりですが、個人的には好きな大きさです。でも、一般的には18cmのほうが大きすぎず小さすぎずなサイズかもしれません。2人分からのパンを焼くなら18cm~が良いと思います。
動画について
動画では、「基本のカンパーニュ」、「基本のミルクパン」、「チーズカンパーニュ」を作るシーンを紹介しています。
ぜひご覧ください!
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。