監獄食に愕然とする
ソロ暮らしを豊かに過ごすためには「食事」が大切だ。
網走監獄で監獄食を食べて、さらにその想いを強くした。
監獄食とは、実際に網走刑務所の食事メニューを再現したものだ。
刑務所の食事というと「くさい飯」などと表現されることがあるが、全然そんなことはなかった。むしろ、普段の私の飯よりもはるかに美味しい。脂ののったホッケ、素朴な風味のフキの煮ものや長芋の和え物、麦飯も口に運ぶとなぜかホッとする。
自分は塀の外で生活しているはずなのに、何なんだ……。毎日嫌な仕事に耐え、シリアルの朝食、冷凍食品の弁当、豚丼か冷凍餃子の夕食を続けていることが惨めに思えた。
網走監獄の監獄食
昔から歳を取って体が動かなくなってきたら料理をしようとぼんやりと考えていた。「歳を取ってから」の理由は、自炊をするとかなりの時間が取られてしまうからだ。体が動くうちはあちこちと外を出歩いていたいので、いよいよ体にガタが来たなとなったところで家に籠るという作戦だった。
でも、網走監獄の帰りにその考えは覆された。
帰ったら絶対に自炊を始めよう。
最近は「ハンバーグ」、「魚焼きグリル」とチャレンジしてきたことで、「台所に立つ習慣」が身についてきた。今こそが自炊を始めるチャンスだ。
そして、「3月間、3食を自分で作る」チャレンジが始まった。
3か月間のチャレンジを終えて
「どうせ一人だから安くて腹に溜まるもの食っときゃいいや」
本当にそうだと思う。自炊するようになったけど、以前の自分を否定するわけじゃない。
3か月のチャレンジを終えて、久しぶりにカップ焼きそばや冷凍食品を食べてみても、普通に旨い。最近は冷凍食品の店があったりするけど、世の中は進歩している。
自炊すれば多少節約になるが、弁当や惣菜も夜になれば半額になるから食費もたいして変わらない。食べたら捨てるだけで片付けの手間もないから時間が空く。
でも、自炊をしてみると、私の場合は「もう自炊はやめられない」と感じた。
素人がレシピを見て作ったものは、やはりプロの出来とはほど遠いのだとは思う。でも、充分に美味しかった。安い外食に行くと味付けの濃いものが多く辛いと感じることが多いが、自炊したものは味が柔らかくて体が温まる感じがする。体の内側からホッとするのが嬉しい。
結局、自炊をしている間はほとんど遊びに行けなかったけど後悔はない。
唯一の後悔は、スキー、雪まつり、流氷、冬キャンプ、冬釣り、冬散歩くらいかな……
冬にやりたいと思っていたことが沢山やれなかったけど、自炊に専念したのは良かったと思っている。
動画について
内容についてはぜひ動画をご覧ください。
動画のなかでは、一人暮らしの食事事情と3か月間の間に作ったものをまとめました。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。