私の50年に満たない人生には、普通の人が経験していないことが沢山起こりました。
その中の一つですのでご紹介します。
高校卒業しすぐに自動車学校へ通い始めました。
仮免許も取れたくらいのその日、私はアルバイト先から自動車学校へ向かいました。
いつもと違う場所から送迎バスに乗り込み、運転手は初めての教習で私が小柄であり、前が見にくかったことで、"お前みたいなチビが運転なんかするな!"と言われた苦手な教官でした。
救急車ほどのバスは走り出し、荒い運転に少し戸惑いましたが、ものすごく強面で性格も怖かった教官なので、運転にも出ているのだな、なんて感じて乗っていました。
ところが、自動車学校まであと200メートルとなった畑に囲まれた蛇行した道で、突然強いアクセル音が鳴ったと思った瞬間、送迎バスは横の1メートルくらい下にある畑に落ちてしまったのです。
車は横転。
気がついた時、私は2列目におり、意識はしっかりしていましたが、教官始め周りの人は"うーん"と唸ったり気を失ったりしていました。
慌てて上側になっている横の窓から這い出して、人を呼ぼうとした時、後ろからついてきた女性がいました。
道に戻り声をかけてみると彼女はメガネが割れて顔が少し切れ、目は焦点があっていませんでした。
すぐに意識がないまま私についてきていたのだと分かりました。
唸って倒れたため、必死に道の脇に座らせて、急いで走って自動車学校に知らせに行きました。
そこにいた教官たちに伝えると始めは何を言っているんだ?と言う感じでしたが、事態が飲み込めると慌てて現場に救助に向かって行きました。
その後私は激しい吐き気に襲われて、膝を見ると両膝が手のひらを当てた大きさで真っ黒になっていました。
強く打ちつけたあざでした。
今考えるとあのアザでよく走れたと思います。
その後、私も含む全員が救急車で搬送されました。
吐き気がひどかったため、念のため検査をされ、脳に異常がないことが判りました。
私は軽症ですみましたが、そうでなかった人もいたと思います。
自動車学校なので友達でもなく、詳細はわかりません。
その後私は今でも膝が痛むことがあります。
この話には追記があります。
その日から姿が見えなくなった教官と私はその後2度会うことになります。
1度目は運転していると、前から来たスイミングスクールの送迎バスの運転手をしていて驚いた時。
2度目は事故から8年ほど経った祖母の葬儀の際、火葬場までの送迎バスの運転手が彼だった時です。
もちろんあちらは気がついていませんが、2度ともものすごく驚きました。
最近、高校生を乗せたバスが高速道路で死亡事故をおこしました。
たくさんの人を乗せるバスの運転手は、バス会社なら色々検査などあるかもしれませんが、部活動や、スイミングスクール、葬儀社などもチェックが必要だと感じました。
教官は事故当時50代半ばに見えましたので、今はもう亡くなられているかも知れません。
もしまだ運転されているなら免許は返納して頂きたいです。