夫は敗血症性ショックの危機を抜け出し、ゆっくりとなら仕事にも行けるようになった。
が、一度弱った心臓はなかなか元に戻らず、スマートウォッチなどで管理して過ごした。
元気いっぱいだった夫の弱った姿は本当に痛々しく、抱きしめられた胸の骨が当たるのがいつも悲しかった。

その頃中3になった子供に異変が生じた。
成績が大幅に落ちたのだ。
可愛かった髪をショートカットにし、カッターナイフなどの刃物が部屋によく転がっていた。
目も死んだようになることがあり、動向を注視しながら何とか今まで通り接しようと努力した。笑顔を増やすようにも心掛けた。