日産 SR20DE(DET)エンジンの持病? ロッカーアーム飛び!
1年近く前まで、日産パルサー(RNN14)をガレージ保管していたときのこと。
いつだったか…ある日突然、エンジンをかけてみたところ、なんだか変?
エンジンは始動するんだけど、振動もあり、吹け上がりも変。
しばらくエンジンかけていると…マフラーから排煙も始まる…
アクセルあおると…特によくないですね。
ターボチャージャーのオイル漏れ???
一時抹消中でナンバー無いので、移動はガレージ内のみ。
クルマやオートバイは、動かさず、置いておくだけでも故障はするものですけどね。
記憶では、ガレージ内の段差を後退で越えるときに、エンストさせたのが原因???
インジェクション関係がおかしくなった?
一時抹消の直前に、インジェクターからの燃料漏れで、インジェクター4本全部新品に交換しているし…
スカイラインGT-Rと同じインジェクタで結構高額、当時4本で8万円前後?
RB系GT-Rの6気筒なら…もっとしますね。
エンジンかけているとき、マフラーからの水排出が異常に多い?こんなもんだっけか??
プラグホールにエンジンオイルが入って、スパークプラグが失火でもしているのか?
プラグホールに雨水がたまってスパークプラグが失火は、ネットにて同型車での事例確認していましたが…
想像はふくらみます…苦笑
インタークーラーを取り外し、スパークプラグホールをエアーブロー後にプラグを外してみると…
全然ダメ! 全部ダメですが、中央2本が特によくないですね。
そこで手始めにヘッドカバーパッキンを交換することにしました。
>そこで…とんでもないことを目にすることになるとは、この時点では想像もしていませんでした。
超分厚い「日産パルサーN14型:整備要領書」通りに、ヘッドカバーを外していき…
液体ガスケットカスを清掃しながら…
「ふぅーん…このような構造に…えっ…?あれっ!!なんじゃぁ…こりゃぁ〜……」
はっ…外れてる!!ロッカーアームが…マジかぁ…
噂では聞いていましたが、まさか…ねぇ…
ガレージ内でエンジンぶん回すことなんて無く、それでも、なにかの原因で外れることあるんですね。
吸気側、カムチェーンから3番目、車載左から2番目シリンダーですね。
突然エンジン不調の原因は…これでしょうね。
まあ、そもそも…なぜにDOHCエンジンにロッカーアームがあるのか…と
それはそれ、様々な事情があるのでしょう。
気筒4バルブの吸気2本・排気2本をそれぞれ同時に駆動するロッカーアームって、製造コスト(特にカムシャフト)に起因するのでしょうか?
このあたり、大量生産のクルマならではの合理性?が感じられる部分ではあります。
同年代のKawasaki水冷4気筒(ex.ZZ-R1100D)エンジンの方が、同じDOHC16バルブ4気筒であっても、バルブ周りの整備性もよく、バルブすき間調整:シム交換も比較的容易でした。
各バルブごとに専用のカムを持っています。
スプリング反力でロッカーアームが位置決めされています。
シム交換では、バルブがカムに押されていない状態で、このロッカーアームを横に移動させてシムを交換していきます。
GPZ900R等の初期Ninjaエンジンよりも狭角のバルブ配置のため、2本のカム間隔が狭い造り。
>このため作業性やや悪化
バルブも、ほぼカムの真下付近で、直打に近い機能性。
このKawasakiエンジンも、ごく稀に「シム飛び(外れ)」があるらしいですけどね。
エンジン造りに関しては、特にオートバイメーカーには独自の技術(高回転化&高出力化)があります。
それでも某メーカー(笑:最近は共同開発…というマジックワード?も使う)と違い、スポーツエンジン含めて自社でエンジン開発しているところは日産の良いところと(私個人は)思います。
さて…その愛すべき日産エンジンを、どう修復するか…
その前に、外れてどっかに行ってしまっているバルブシム2個を探さなきゃ…
もしもオイルパン等、エンジン内部まで落ちていたら厄介ですね。
幸い、カムシャフト&バルブ周辺の底の方に落ちているのを発見し救出しました。
整備要領書では専用工具(テコ?)を使い、バルブとロッカーアームすき間を確保して…なんて記述になっていましたが…
少しだけ試してみたところ、コツがあるのかうまくいきません。
ロッカーアームが完全に外れている状態では、この方法は使えないのかな?と…
もちろん、所定のクランク軸位置は出した状態の上での作業です。
ベルトやプーリーが邪魔で、すき間も狭く、工具を使ってのクランク軸位置出しはとても難しい…というか、ほぼ無理?
セルモーターのインチング等で、クランク軸位置出しも苦労しています。
無理してエンジン壊す前に、素直にカムシャフトホルダを緩めて修復を試みることにしました。
なんだかいろいろ作業順番(コツ)があった記憶がありますが、すでに記憶になく(手がかりの記録はありますけど)途中省略して、ロッカーアーム復元後…
カムシャフトホルダも整備要領書の手順とトルク管理で復元へ。
ロッカーアームが飛んで(外れて)いたシリンダの吸気ポートには…
インジェクタから吐出されたガソリンがたんまり溜まっていた様子…苦笑
たぶん…隣のシリンダ吸気ポートにも流れ込んでいたのでしょうね。
いろいろ調べて、後日の作業になりましたが、この際だから…と
東名パワード(TOMEI)製のロッカーアームストッパーも取り付け
まあこれ、気休め程度ですけどね…苦笑
短いプレート(オイルラインの高さ合わせ用?)の切り欠き向きがどっち?…と
いろいろ調べたら、この向きになっていたので、これでヨシとしました。
まあこんなこと、自分でDIYする方も、そう多くないでしょうが…
一般的には、ディーラーさん、またはショップさん、整備工場さんに頼みますよね…苦笑
私も昔はそうでした…ハイ!
プロの整備士さんには、豊富な経験と知識、高い技術力で、短時間に的確な対処がされるものと思います。
当方では、お仕事整備ではなく、自身の所有する車両を、それなりの時間をたっぷり?かけながら、いろいろ調べつつ、準備をして、DIY整備を楽しんでおります。
そのようにして、愛車との関わり深めることを喜びとしております。>節約もありますけど…
本当は、ガレージの屋根高さを改修して、リフトを設置、すべてを自己完結したいのですが、なかなかそこまでは諸々の事情で難しいところです。
法令からは、整備士資格もとらなきゃいけなくなりますからね。
整備屋さんには、一番嫌われるタイプの来訪者かもしれません。>丸投げ、お任せしてくれない?
発端は…?
30歳過ぎの頃、カー用品店でオーディオを購入、取り付けを依頼して…
後に、他の目的での作業で、そのあたりを確認する機会があり、
繋がってりゃいい的な具合の配線にウンザリして、全部自身でやり直したことがあります。
>それ以来、オーディオ取付関係は頼まないようになりましたが…
だんだん自身で作業する範囲が増えてきた…という感じですかね。
最後には「最も信用できるのは自分自身」ということです。
こちらの「ロッカーアームストッパー」ですが…
パルサー(RNN14)は適用対象外になっておりますので、もしも参考にされる場合には、東名さんにご確認いただくか、自身のご責任において願います。