中島みゆきさん作の「化粧」の宮本浩次さん歌唱バージョンです。
元々、エレファントカシマシが大好きで、中島みゆきさんの作品は苦手でした。
年配の方から、中島みゆきさんの作品を薦められることも多かったですが、「女の情念」のようなイメージがあって苦手としていました。
演歌もそうですが、特定の感情、特にネガティブな感情を強調し、増幅させようとするような作品は苦手です。
音楽に限らず、映画や本などもその手のものは好きではありません。
「泣ける〜」と枕詞がついていただけで、見たくなくなるくらいです。
私は、むしろ、相反する感情や表現の中から悲しみや寂しさを読み取ったり、それとは感じさせない普通の表現の奥にそういった感情を見つけるのが好きで、そういう作品を好んできました。
よく言われることですが、「悲しいという言葉を一切使わずに悲しみを表現する」のが文学だと思っているので、音楽もそれと同様に、メロディーや歌詞で直接的に表現しないものが好みでした。
でも、この「化粧」は、何気なくテレビをつけた時に放映していたミュージックフェアで、宮本浩次さんが歌っているのを目にしたその瞬間に、その圧倒的な表現力に屈し、完敗してしまいました。
自分自身は、歌詞に描かれている女性のような経験もなければ、そういう感情になることも一生ないと思うタイプの人間ですが、宮本さんの表現力と作品の魅力による相乗効果?で、どうしようもなく、やるせない思いが強く伝わってきました。
「かなしいのに惹かれる曲」というか、かなしさを強調するような曲は嫌いな自分が、どうしようもなく惹かれる曲でした。


