ラジコを聴いていた。
怖い話をやっていた。季節柄だね。
私が実際に経験した怖い話...
家族と住んでいた若い頃
私の部屋は二階にあった
あれは夏の就寝時間中
誰かが私の両足首を掴んだ、ほら、腹筋をする時に持ってもらうあの感じ
びっくりして足をバタバタさせていたら
誰もいなくなった
姿は見なかったが、持たれたゴツゴツ感から、男性だった
目を開けたが、誰もいない
ただ、窓のレースのカーテンが柔らかい夜風に吹かれて揺れているだけ
でも、その揺れ方が、今まさに、誰かがここから出て行きましたという揺れ方
寝ているのは二階
どうやって?屋根伝いに?
少し不気味だっただけで、不思議と怖くはなかった
しばらくカーテンを見つめていた
これは夢ではない、現実
後になって、あの不気味な出来事は夢だったのかも知れないと思わないよう
しっかり脳裏に刻んだ
あの、足を掴まれていた間の感触、カーテンの揺れ方は夢ではない、現実
きのう、姉妹に、現実にあったこの話をしたら
それ、一種の金縛りだったんじゃないの?
きっと、そうだったんだろうねぇ...
あれだけしっかり、現実なんだよ夢じゃないんだよと脳裏に刻んだはずなのに
ストンとその言葉に落ちてしまった私