動物と暮らすということ。 | 【ayumix】orucoのひとりごと

【ayumix】orucoのひとりごと

こんにちは、orucoです。

会いたい人に会いに行く
バックパック旅キャンパー。
普通のキャンプや弾丸旅行もします。
独り言のように好き勝手に
いろいろと綴ってます。

ブログお休みしていたorucoです。


我が家の愛猫グリコ16歳が
外傷性の急性腎不全になってしまい…
10月17日(土) 天国へ行ってしまいました。




    
生々しい内容が記事に含まれていますので
気分を害されるかもしれません。

動物の死に触れたくない方は
どうかここでお引取り願います。





oruco家の家族
キャンプ犬ピノはご存知かもしれませんが
あら、猫ちゃんもいたのね?
という方が多いかもしれないですね。

グリコの事を書き出すとキリがなく
キャンプと関係ない内容ばかりになるので
ブログでは触れる機会が少なかったですね。
完全インドアのニャンコでしたから。


動物はたいがい好きなんですが
実は犬猫二択だと断然猫派でして。
なんというか…猫の方が気が合うので。


グリコとは27歳くらいからの付き合い。
これはグリコ2歳の頃。


猫が大好きだけど
ホントはもう飼うつもりはなかったんです。

小学生の頃に飼っていた子は
腎臓の病気で入院中に亡くなってしまい
迎えに行った時にはもう硬直も始まっていて
独りで逝かせてしまったことが申し訳なくて
しばらくは立ち直れませんでした。


やっぱり最低でもその子の寿命であろう歳まで
元気で幸せに生活させてあげたい。
そして、飼うならちゃんと看取りたい。

命が消えていく瞬間を見届けるのは
複雑でなんとも表現し難い気持ちに襲われるので
可愛いとは分かっていても
できれば飼いたくないと思ってたのです。

だったのですが…

いつかその日が来ると知りつつ
それでもグリコを迎え入れたのでした。

きっと、ペットショップや販売だけが目的のブリーダーさえ

なくなればグリコのような猫や犬がいなくて済むのにな。



血筋が良すぎてお値段が高く
気難しいせいで売れ残ったお嬢グリコ。

ペットショップ生活が長すぎたので

内臓は弱っていて食が細いし
骨自体は大丈夫そうでしたが関節が弱い。
(もしかしたら先天性のものだったのかも)
皮膚が弱く毛艶も悪くてボサボサ。

抱っこ慣れしてないから噛み付く引っ掻く。
ご飯はひっくり返すし、なんでも破壊する。

内弁慶で病院が大嫌い。
通院生活がストレスでハゲがてきたほど。

それでも頑張って通院して皮膚は良くなりました。
ご飯も食べられるようになったけど
イッキ食いすると必ずゲボするという。。。


おてんばでツンデレだけど愛嬌のあるグリコ。
パスタは枕である。

みんなが可愛がってくれました。
柿も枕である。


キッチンのシンクが大好きでした。
何度叱ってもやめようとはしなかったですが
調理中は我慢してくれるようになりました。
グリコなりの妥協案???



最期のフラグ


しかし、このシンクに登る癖がアダになるとは…


いつも登っているシンク
目測を見誤り登れず、ズッコケたグリコ。
もう一度登ろうとしたので危ないからやめさせると
不貞腐れてピノのクレートを占拠。


この時、グリコの死のフラグが立っていたのに
見落としてしまっていました。


骨折もなく一見いつも通りのグリコ。
翌日ちょっと元気がありません。
それでも普段と同じ行動をしているし
変わった行動はなかったのですが
夜になり水も食事もとらなくなりました。

お婆猫なこともあり元々食も細いけれど
気になりトイレをチェックしにいくと
少量の血尿が出ていました。


血の気が引いて行きます。

これは一刻も早く診てもらわないと…
グリコの身にきっと何かが起きている。


いつもの病院はもう閉まっているし
夜間診療の病院か救急病院しかありません。
その時ある病院(詳しくは書けませんが)を思い出し
休診日でしたがすがる思いで電話をすると…
入院中の動物たちの世話をしていた先生が
奇跡的に電話に出てくれました。

事情を話すと、待っているからすぐに来て。
そう言ってもらえました。
寝間着のまま財布だけ持ってグリコを連れ
旦那さんと病院へ向かいました。

病院に着くなり挨拶などそっちのけで
問診しつつ触診、エコー、血液検査…
先生はグリコに優しく声をかけながら
淡々と確実に検査を進めていきます。


一時間ほどして、全ての検査結果が出て
告げられたのが外傷性の腎不全でした。
(もしも病名が必要ならというニュアンスでした)
全く腎臓が動いていない状態で
破裂しなかったのがせめてもの救い。
血液検査の腎機能数値がほとんど振り切っていて
正確な数値は測定不能とのことでした。

今生きているのが奇跡的状況なので
明日まで生きられる保証はない。


病院の方が設備は整っているので
わずかな可能性にかけて入院させる。
連れて帰って慣れた環境で看病する。
どちらか決めてください。
どちらを選んでもお二人が最善と思えば
それが最善です。
結果は後付けでしかありません。
グリコのために決めてください。


グリコはハゲができるくらい病院が大嫌い。
もしも死に目に会えなかったら絶対に後悔する。
なので入院はさせず連れて帰ると即答しました。
二人が最善と思えばそれが最善
先生のその言葉のおかげで決断できました。



家に戻り…
この格好からほぼ動かないグリコ。
全ての力を生きる事に使っているうえ
点滴で体重が倍あるんじゃないか?ってくらいで
寝返りもひと苦労という感じです。
ずっと意識が朦朧としているようでした。
もちろんご飯も水も欲しがりません。

なでてももう喉は鳴りません。
それでも安心はしているように見えました。

時折はっと意識がはっきりするようで
ゆっくりと部屋を見渡し…
またすぐ意識がどこかへと行ってしまいます。
こうして頑張ってくれていたんですね…



翌朝


奇跡などではなく
グリコのタフな根性、生きようとする力
それだけのおかげで朝を迎えました。


腎臓が生き返る可能性は
全くのゼロではないという意味では五分
%で言えば限りなくゼロに近い数%

その数%にかけようと
もう一度、先生に診てもらいましたが
…やはり腎臓はダメでした。


でも、グリコが諦めない限り
私が諦めるわけにはいかない。
グリコを信じグリコのしたいように。
それをサポートするだけです。


グリコが不安にならないように
なるべく普段通りの生活をしよう。
なるべく平常心!

そんな事を思いながら
夕飯の支度の合間にグリコの横に座る。
すると、ゆっくりと身体を起こし自分の力で
私の膝の上にグリコが登ってきて
声にならない声でひと鳴きしたかと思うと
倒れ込むように膝から飛び降り
吐血して痙攣を起こしました。

身体がいうことをきかず、唸り声をあげながら
また黒い血を吐き痙攣のせいで失禁。

流石に私もパニックになってしまい
旦那さんに電話をかけるも
グリコの痙攣が酷くなるばかりで
電話を放り投げグリコをさすりながら
名前をひたすら呼び続ける事しかできません。

電話から聞こえてくる私の声で
慌てて旦那さんが戻って来てくれ
惨状に一瞬怯みますが
グリコを抱かせてくれ名前を呼び続けます。

すると…グリコの痙攣が治まっていき
またいつものまん丸の目で見つめてくれました。


そしてまた一緒に夜を過ごす事ができたのです。


夜中グリコが這うようにゆっくり歩きだし
どこかへ行きたいようなのでついて行くと
キッチンの前で必死に身体を持ち上げる。


そうか、シンクに登りたいんだ。


抱き上げシンクに入れてあげ
カップに水を入れてあげると少しだけ舐めた。
もう、飲むというより本当に舐めるだけ。
それでも凄い事なんです。


この後、少し満足したのか何十時間かぶりに
グリコが眠りはじめたので
緊張の糸が緩み私も旦那さんも
ソファーと椅子で眠ってしまいました。



別れの朝


薄っすら外が明るくなってきて
ハッと目覚めグリコを見ると息をしてる…

良かった。。。
グリコがまた朝を迎えられた。


グリの事だから、このまま持ち直したりしてね。
いや、冗談じゃなくホントあるかもだよ。
グリはやっぱスゲーや。


am7:40〜ピノも起きて腹が減ったと騒ぐので
グリも落ち着いてるし!
と旦那さんがピノの散歩に行ってくれた。



トントントンと外階段を降りる音が遠のき
どこかでピノが日課の如く
ワン!とひと吠えした。



すると、見計らっていたかのように
グリコがゆっくりと身体を起こし
私の方へ顔を寄せながら
聞いた事のない声を出し震えはじめた。


グリコを膝の上に乗せ背中をさすると
叫び声のような大きな声で鳴き、吐血した。
血の量が多すぎて口からだけでは間に合わず
鼻からも大量の黒い血が流れ出す。
抑えておかないと転げ落ちるほどの痙攣。
目をカッと見開き、小さくうめき声をあげる。
怯えた時の声だ…怖いんだ…

我慢しなくて大丈夫だよ!
グリ、そばにいるよ!
怖くないから…大丈夫だから…

背中をさすりつづけると
数回吐血し、口を大きくあけると
ヒューッというかすかな音を残し
そのままグリコがフッと軽くなり
だらりとぬいぐるみのようになってしまった。

身体はあたたかいのに…
どんなに名前を呼んでも反応はない。

グリコが何処かへ行ってしまった…



ピノの散歩から戻った旦那さんは
鼻を垂らしながら大泣きしている私を見て
全てを悟り、グリコをそっと撫でて
まだあったかいね…と言って泣いた。


大の大人が二人して大泣きした。



ごめんね。は言わない


助けたつもりでoruco家に迎え入れたグリコ。
たくさんの笑顔の素と癒やしをくれた。
ごめんね。は言わないと旦那さんと決めた。
最期まで頑張ってくれてありがとう。

グリコはたくさんの事を教えてくれた。
幸せな時間もたくさんくれた。

本当にありがとうっていう気持ちでいっぱいです。



きっと疲れただろうから今はゆっくり休んでね。


しばらくは慣れないだろうけど
クヨクヨしないようにするよ。

忘れないからね。