シーダーローズの樹の下で 〜悪性リンパ腫 私の場合〜 | 青嵐の霹靂

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~情熱と冷静の狭間で〜
悪性リンパ腫闘病記

qこんばんは。

蒼月です。

今は17年前のことを思い出しながら書いています。

 

濾胞性リンパ腫は、低悪性度のリンパ腫なので、進行は年単位になります。

今は、リンパ腫とだけ呼ばれる事が多いです。

良性のリンパ腫がないからです。

 

ただ、濾胞性リンパ腫が豹変氏し、悪性度の高いリンパ腫に変わる可能性もあるので、17年経った今でも通院しています。

 

抗がん剤治療は、私にとっては怖いものではありませんでしたし、脱毛も平気でした。

この抗がん剤の一滴一滴ががん細胞をやっつけてくれることを望んでいましたし、ツルツルの頭もなかなか気に入っていました。

 

ただし、2週目の抗がん剤投与後は非常に辛かったです。

指一本動かせないほどの倦怠感と疲労感で、この時ばかりは不良患者の溜まり場にも行かれませんでした。

たまたま、不良仲間の近さんが、ケーキを持って退院の挨拶に来てくれたのに、応える事が出来ないほどでした。

 

後々、再入院してきた近さんに

「退院する俺が、わざわざ訪ねて行ったのに、ひとっことも話さないし、言葉もなかったんだぜ」

と、暴露されてしまいましたが。

私は、自分の弱っている姿を見られたことの方がイヤでした。

家族も、私には、副作用が出ないんだと思っていたようです。

病気なんだから、意地をはらなくてもいいのにね。

 

そういえば、下がってしまった白血球の数値を上げるための「グラン」も辛かったですね。

歩いていても、突然腰が激痛に見舞われるんです。

思わずしゃがみこんでしまうような痛みです。

グランとは、

白血球除去療法に対応するための白血球増加に使用されることもある。投与法は点滴静脈注射または皮下注射である。
一般的な副作用には、発熱、咳、胸痛、関節痛、嘔吐、脱毛などがあげられる。重度の副作用には、脾臓破裂とアレルギー反応があげられる。

抗がん剤治療と共に、副作用に見舞われるヤツですね。

 

 

季節は真冬の真っ只中。4クール目が終わるころ。

 

気分が良くなると私は、シーダーローズの樹の下で、散歩をしながら家族のこれからを考えていました。