ソリッドのブログ

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模型、トイガン、クルマやバイク、アニメや映画、ZIPPO改造などその時々のマイブームを記事にしています。戦士の銃にはちょっとウルサイですw
 
同好の趣味の方ヨロシクお願いします。

 

完成!



1/72  トライアングル製  レジンキット
  日本陸軍   試作戦闘機
  川崎  キ-64

 デスクトップ・モデル風味
 ※あくまでも"風味"です。プロペラ/背景は画像加工しています。




デスクトップ・モデルをイメージしてみました。

模型におけるデスクトップ・モデルの定義ははっきり知りませんが、分かりやすい想像だと会社の応接室や社長室に飾ってあるイメージ?

細部の再現はそこそこに表面がツルンとしていて全体のフォルム重視で塗装も小ギレイに鮮やかツヤツヤに。

スケールモデルに求められがちな精密な作り込みや繊細な質感塗装とは対照的に実機の再現度を追求しない、極論すると見るからに模型に見える模型。模型というよりは置き物や装飾品に近いのかな。

それがデスクトップ・モデルのイメージ。

でも、キ-64が飾ってある社長室ってどんなだよw



とにかく銀sunこすって銀sun

本来なら塗装の見せどころであろう無塗装ジュラルミンの質感などパネル塗り分け表現とか全くNO眼中、とにかくこすって最大限ピカピカにしてみた。
リアリティよりも非現実的なメタル感。

キャノピーも水色に塗りつぶしてやろうか最後まで迷ったけど、結局クリヤーのまま。日和りましたw

機体のアウトラインを極力シンプルに見せるために機銃やピトー管、アンテナの類いはあえて省略。そもそもキットにそういう細かいパーツは入ってないw
プロペラすら作んの面倒くさいから省略しようかと思いましたが、二重反転プロペラ好きとしては作らずにはいられませんでした^^

途中までデスクトップ風にする予定ではなかったのでどっちつかずな感じになってしまったがそれもまたヨシ!




実機のキ64は第二次世界大戦中に1機だけ作られた陸軍の試作戦闘機。

開発目的は速く飛ぶこと。

ゼロ戦や隼に代表されるような戦闘機同士のくんずほぐれつなドッグファイトを得意とする軽量/高機動な戦闘機が主流だった時代、その後主流となる高速重戦闘機時代の到来を見据えて計画された機体、それがキ64



キ-64 エンジン配置図 ハ201(ハ40✕2)

最高速度を高めるべく様々な技術的挑戦が盛り込まれたキ-64。

まずはエンジンを2基搭載。空気抵抗や機体重量を増やさないよう胴体内に2基のハ40型液冷倒立V12エンジンを収めた串型配置エンジンはハ201型と呼ばれ、それぞれの軸出力を二組みのプロペラに直結した二重反転プロペラを採用。




エンジン冷却水を冷やす通常タイプのラジエーターを廃し、冷却装置を翼面に張り巡らせた蒸気表面冷却式の採用により空気抵抗を低減。

その他高速化に有利な翼断面とか、あれやこれや色々やってます、やってるはず!


で、ニワカ知識のメッキが剥がれる前にいつものパターンで制作回想記。



  トライアングル製 ガレージキット




トライアングルというのはガレージキットメーカー、ですかね? ヤフオクなどでたま〜に見かけますがよくは知りません。このキットがいつごろ発売されたのかも全く分かりません。



ちなみにキ-64の1/72キットはこのトライアングル製レジンキットとチェコのMPM製簡易インジェクションキットしか見たことがありません。

そろそろRSモデルから発売されてもよい頃合いだと思いますけど。。。と書いておけば半年後くらいに発売されるかも^^





作り始めたのは数年前。

メインパーツはレジン無垢の3分割。




主翼 / 胴体 / 差込式の水平尾翼で文字通り「士」の字構成。パーツ同士はスキ間だらけ。



排気管はモールドが甘く欠損もあったので潔く削り落とし作り直します。




キャノピーは塩ビをヒートプレスしたもの。と、そのオス型がキットに付属します。

がしかし、しくじって付属のキャノピーをオシャカにしたので作り直し。



ヒートプレスしようと思いましたが塩ビ板を用意するの億劫だし〜

ってことで、前々から試してみたかった透明UVレジンでの制作を試みます。




ヒートプレス用のオス型にメンタム塗って、UVレジンの表面張力や粘性を利用して太陽光で硬化させました。

試作キャノピーの厚みは0.5ミリくらい、意外にも全体的に均等な厚みにすることができました。

が、、、


表面は比較的滑らかなんですけど透明度が低いですね。

その原因は、、、


裏面が凸凹。

なので、、、



裏面にも直接UVレジンを垂らして表面を平滑化。

ついでにどこまで厚盛りできるか試してみたところ2ミリ厚くらいになりました。




裏面もかなり平滑になったので透過率は上がりましたが、気泡やホコリが多くてイマイチです。

それら失敗点を踏まえて作ってみた試作キャノピー2号機、、、

それがこちら↓↓↓


製作工程は同じだけどコツをわきまえたので試作キャノピー1号機より上手くできました。

パッと見はキレイ。



余分な部分をカット、擦り合わせして機体に乗せてみた。でも歪みや気泡がありますね。

で、この後あれこれ試しつつ6号機まで試作したけどこの2号機の出来を超えられなかったので2号機の採用を決定。

トライアングルのキットが元々ダルなので不出来なキャノピーでも違和感ないってことにも助けられますね。




塗装開始。




いつもの縦横別々マスキング塗装法

クリヤー機内色外装色の順番で筆塗り。




仕上げは細っそい綿棒でこすって銀sun。

デスクトップ風にするのでキャノピーの支柱は少なめにアレンジ。



二重反転プロペラは他のキットの余りパーツを流用して自作。

逆ピッチのペラ(上側)は通常ピッチペラを流用して捻れ角を逆にしただけなので良く見ると断面形状がおかしいんだけどパッと見わかりません、自分でも^^

そうそう、自分はこの「パッと見」の印象をけっこう重視してます。パッと見良ければオッケー、細部まで正確に作ろうという気もあまりありません。
だからよくよく見るとあれ?って部分も少なくないんだけど、そもそも人様の作品を見る時ってリアルでもネット上でもまず全体を見て、それで目が留まれば視線を部分的にパッパッと移していく感じ。だいたいそれで終わり。

なので、アレ?ちょ、待てよ、ここ変だぞ、とかダメ出しされたらそんなに詳しく見てくれたんですか! むしろありがとうございます♪ ですね。




キャノピー、プロペラ、エンジンの排気管は自作パーツ。

スジ彫りはかなり消えてたのでテキトーに彫り直し。

パーツも全て揃ったので塗装開始。



プロペラはとりあえず銀sun。



銀sunしてからマスキングして赤で塗装。




陸軍の無塗装ペラは表側に赤線1本。でしたっけ?



液冷エンジンの排気管はプラ板をノコギリ状にしてからテキトーに角を丸めて出来上がり。

こんなテキトー造形でも、、、


色が付けば排気管です、パッと見は。



ここから全体の塗装工程。


まずは主翼の黄色い識別帯を塗ってマスキング。




胴体の稲妻ラインと尾翼の赤を吹いてからマスキング。

塗装は全て缶スプレー。




ここでピンク。




余ってたピンクを使ったけど、タミヤとクレオスのピンクは色味が全然違います。
タミヤのは桜の花びらのような淡めの薄いピンク、クレオスの方が普通にイメージする鮮やかなピンクだと思います。





白をスプレー。そのためのピンク下地でした。



日の丸貼る部分を帯状にマスキング。



最後に銀=ライトガンメタルをスプレー。

で、このあと銀sunしてマスキングを剥がすと、、、


あとはデカール貼るだけ。


あ、飛行モデルなので1/72のパイロット・フィギュアをフルスクラッチしました。



はい、これがパイロットです。

目の前に転がってたひっつき虫(粘土みたいなやつ)をこねて丸めて表面を瞬接パテで固めていっちょ上がり!(所要時間約2分)






キットの椅子に座らせてみた。

どこからどう見てもパイロットだ!



そこにパイロットがいる、という事実さえあればオッケーだ♪

機内色は青竹色。

デスクトップ・モデルなのでコクピット内には椅子とパイロット以外は何もない。デスクトップ・モデルなので仕方ないよね。



そして完成。




脚カバーはプラ板。


試験飛行中のキ-64






キ-64の目標速度は700キロ/hとも言われてますが実際に何キロ出せたのかは分かりません。
新開発の各種装備のトラブルや着陸時の事故で機体破損するなど満足な試験は行えなかったようです。

最終的には戦局の悪化によって修理や開発も滞り、終戦後に他の機体とともに焼却処分されました。