ダンスにハマるのは、なぜか?

それは、快感や満足感があるからです。
単なる肌の快感だけではなく、
夢やロマンで心が癒されることや
音楽による感情の起伏
身体の運動表現による満足感
そういったものがあるからでしょう。
それにお相手との信頼感、友情
そういった要因もあります。

社交ダンスは、その名の通り
ダンスを愛する人たちとの交流が
ありますから、会話の楽しみもあります。

ダンスの腕前が上がると、
せっかく習った踊りですから
発表したいですよね。
だから、デモをやりたくなる。
沢山の観客の前で踊る
万雷の拍手
スターになった気分
しかもお相手は大好きな先生
陶酔してしまいますね。

デモを経験するぐらい踊り込むと
自分の先生が一番踊りやすいと思います。
他の人では、しっくりこない。
よその布団じゃ寝付けないのと同じ。

こうして先生無しでは生きられない。
プロ教師は、そうして
ダンス沼のお客様を増やしていきます。
それが、ビジネスです。

で、
何が恐怖?
それは、まぁ
お金がかかることでしょうか。
貢いだお金で家が建つ
よく言われるジョークです。

バブルの時代は、教室も繁盛
1億の教室を建てて、
2年で借金を返したとか
そんな実話もあります。


★其井湯♨アラカルト
四字熟語
「三顧之礼」(さんこのれい)
礼を尽くして人を招く
人を招くのに礼を尽くす。
鄭重(ていちょう)に招くこと。
「諸葛孔明(しょかつこうめい)は臥龍なり」
との評判を聞いた劉備は、隆中(りゅうちゅう)の
草廬に隠棲(いんせい)していた孔明を訪ねるが、
二度も留守で会えない。
関羽(かんう)や張飛(ちょうひ)が、
それほどまでにしなくても、と反対するが
劉備は3度出かけ、遂に会う。
孔明は劉備の熱意に感激し、蜀のために
身を献(ささ)げることを決意する。
孔明は後に「出師(すいし)の表(ひょう)」で、
「先帝(劉備のこと)が三顧の礼で迎えてくださった」
と述懐している。
「顧」は、かえりみる、気を配るの意。
ちょうど3回、ということではなく、
どうしても来てもらいたい人には、
鄭重に何度でも礼を尽くして招くのである。


★其井湯♨瓦版
<ケンさんのブログ>
プロの社交ダンサーの厳しい現実
2019-01-19 08:31:48
華やかで煌びやかなプロフェッショナルの
踊りを見ると、その美しさと格好良さに、
観衆は憧れ、なんと素晴らしい職業に
就いていると思います。
観客の皆さんに、いかに幸せと喜びを
届けられるか、日夜頑張っている
プロの先生は数多くいます。

しかし、現実は非常に厳しいものが有り、
本当に豊かな生活を送れているのは、
ほんの一握りの先生方なのです。
多くの先生は、生活を維持するだけでなく、
自分の技術を増すために、多大なる
出費を強いられています。

私の同期の先生の中には、現役当時、
ヨーロッパに留学して、かなり名を
成した方がいますが、当時長期にわたった
留学は、非常に多くの借金を生む事と
成りました。
引退後、教室を持って、ダンス道を
貫いているような、ダンスの為に
生まれてきたような先生でしたが、
借金返済と教室の高額テナント料の支払いで、
10年ほど前に廃業されてしまいました。

バブル以降、社交ダンスで生計を立てる
事は難しく多くの教室が消えて行きました。
出来るだけ多くの方に社交ダンスを
伝えたいもののテナント料金の支払いの為、
レッスン費を安くできず、多くの
教室経営者の方は、極めて質素のな生活を
余儀なくされました。

アマチュアの方や、プロの資格を
持っている方が、安い施設を利用して、
多くの生徒を集めるも、昔からの教室は、
閑古鳥が鳴いているのが現状であり、
高い技術を持ちながら、多くの方に
社交ダンスを教えられないジレンマに
喘いでいる先生方が多くいるのです。

外見だけを求める方々に、安易に、
見た目だけの社交ダンスとは程遠い踊りを
教える方も多くなって、社交ダンスを
習った事が有ると言っても、基本的な
技術を全く習っていない方も多く、
しっかりとした技術を教えようとすると、
かえって嫌がられる時もあり、
先生方の苦労が続きます。

一部の経済的に豊かな生徒を取り合って
いるような社交ダンスの現実もあり、
新しい先生が、踊りだけでなく人間として
立派に育っていう環境が失われているのに
歯がゆい気持ちと成ります。
社交ダンスの正しい知識を身に付けた
アマチュアの方が、その後プロの道を
目指してくれればいいのですが、
競技ダンスは踊れても、社交ダンスが
踊れない先生がとても多いのが気に成ります。

そして最も残念なのが、文科省がダンスと
決めたのが、ヒップホップである事です。
確かに、ヒップホップも素晴らしい
ダンスですが、社交ダンスは、あらゆる
世代が楽しめる、特に若い人と高齢者が
お互いにコンタクトを取って、相手の気持ちを
知ることが出来る素晴らしい踊りなのです。

日本は益々高齢者社会と成って、
若者たちと高齢者の溝が広がるばかりです。
若い人達は,高齢者に親切になったとは言え、
本当の気持ちを察する事はとても難しいようです。
まるではれ物に触るように、ただ親切な
行為をすることが年寄りを助ける事と
思っている方も少なくありません。

社交ダンスと同じく、お互いに
相手の気持ちを察する力が思いやりのある
本当に豊かな社会を創るのです。
社交ダンスに於いても、男女共に、
習った通り間違いなく踊っていれば
正しい踊りだと思っている方が多いです。
社交ダンスのテクニックやステップを
覚える事が社交ダンスを踊る事だと
思っている方が少なくありません。

この男女の心のやり取りや思いやりを
教えるために社交ダンスの様々なステップや
テクニックがあるのです。
如何に、誰とでも楽しく踊れるかが
最大の目的であり、これは一般の社会における
人々の関わり合いと同じです。
それを教えられるのが社交ダンスの先生なのです。

アマチュアの方もプロも、外見的な姿に
囚われてしまったり、自分の利益だけを
求める様では、社交ダンスの行く末は厳しく
プロフェッショナルとしての未来も危うい
と言えるのです。
社交ダンスを習われる方が、自分のテクニック
だけでなく、目の前のお相手の事を知る力を
身に付けるために、社交ダンスを踊られる時代が
来ることを望まずにはいられません。