コンタクトの目的は、
1.お互いに心と身体の状態を知る。

2.男性のリードを女性に伝える。
3.女性のフォローを男性に伝える。
接触面は、やわらかく弱い力で
保たれています。

接触面を通して、お互いに相手の
身体の動きやバランスが伝わります。
これによって、お互いにベストな
運動表現が可能になります。

運動能力、音楽的な感性、その時の
心の持ち方がすべて感じられ、踊る前から、
素晴らしい男女の関係が生まれるのです。

エキスパートとなると、溶け込むように、
まるで、包み込むようにコンタクトを
取りに来ます。
彼らの、この全身で包み込むような
コンタクトは、決して異性として
接触したくて触れているのではなく、
出来るだけ多くの面積で相手の情報を
得ようとする自然な行為と言えます。

それでは、ケンさんのブログを

詳しく見ていきましょう。

コンタクトする意味
2015-03-04 16:41:01
相手とコンタクトを取るという事は、スタンダードや
ラテンアメリカンに関係なく、その接触点や面を通じ
相手のボディや心の状態を知る為に行うのでです。
ラテンアメリカンダンスに於いて、例え、指一本で
コンタクトを取っていても、パートナーがどの様な表情で
どの様な表現をしているのか、直接見ていなくても
映像的に理解できるものなのです。


ファーストコンタクトの意味
2017-02-16 13:22:50
社交ダンスを踊る時、まず、パートナーと
踊る為のコンタクトを行います。
ヨーロッパの伝統的なレッスンは、
ファーストコンタクトをとても重要視します。
パートナーとしてリーダーとして、
お互いの役割をしっかりと初級の段階で
習う事を重視します。
この事が、実際に音楽を二人で表現する上で
とても大切で、その後の技術や表現力の上達に
大きな影響を与えます。
多くの方の共通の心理は、
男子がスタンディングポジションを取った所に、
女子がコンタクトを取りに行き、
男子のホールドをキャッチして、
ボディをコンタクトして、男子の動きを待つ、
と言ったものです。
男子は、女子のバランスが
ナチュラルとリバースの運動に移る時の身体を感じ、
どちらの回転でも、女子をしっかりと
フォローできる感覚を知ります。
何故、女子が後方にバランスを取りやすく、
男子のボディバランスが、少し女性側に傾くのかは、
二人の役割が解っていると理解できます。
素晴らしい運動表現が出来るペアは、
この組んだ瞬間に全ての能力を示します。

かつて、ヨーロッパのコーチャーに
レッスンを受ける時、初めて習う時は必ず、
自分の踊りは、オリジナルの物で
他の踊り手とは違うものだと強調されたものです。
社交ダンスは、誰でも共通のもので在ると
思っていましたが、彼らは、外見的には
同じように見えても、全く違った思いで
表現しているのです。
その為、習った事をそのままコピーすると
嫌な顔をされました。
技術が無い頃は良いのですが、自分が表現を
する様に成ると常に日本人の感性を求められました。
この事は、プロのレッスンに於ける特殊な事
というのでなく、これこそが、
社交ダンスを習う人にとって一番大切な事なのです。
社交ダンスを習う時、もちろん、
先生の真似をして覚えるのですが、
本当に上手になりたければ、自分の体と心に
しっかりと当てはめて、しっかりと咀嚼して、
自らの体形や心に有ったものに変える事が
一番大切です。
そして、男女が、お互いの役割を
しっかりと果たし、お互いの存在が
自らの成長になる踊りを目指す事が重要です。


異性とコンタクトする意味
2017-03-31 14:16:42
社交ダンスを踊る時、男女がコンタクトを
取る事に依り、お互いに音楽表現を行います。
日本人が異性と触れると言う事は、
お互いの性の意識が強く、それ故、
社交ダンスであっても、かなりの勇気が要る事であり、
必要以上の緊張が生まれやすいのです。

西欧人が踊る時に異性に対する最大の思いは、
目の前の人が一体何を思ってどの様に
踊ろうとしているかを感じる事です。
異性としての意識は、自分が感じる
パートナーの運動表現として強く感じる物であり、
男女としての関わり合いと言うよりも、
目の前の人が何をして欲しいのか、
何を求めているかに、自分の感覚が集中します。
この事は、社交ダンスがマナーとして
子供たちの教育に利用され、大人の間では、
社交術として重要視されているからです。
欧米のマナーとしてしっかりと
社交ダンスを習った方は、初めて踊る
日本人に対しても、非常に心がこもった
コンタクトで接触します。


コンタクトの深い意味を知る事
2017-09-21 13:17:00
社交ダンスを踊る時、スタンダードダンスであろうが
ラテンアメリカンダンスであろうが、
コンタクト無しには踊りが成り立ちません。
もちろん、具体的に接触する場合も有りますが、
アイコンタクトであったり、触れないで気配を感じる
メンタルなコンタクトも有ります。しかしながら、
最もお互いに影響を与え合うコンタクトは
身体のどこかの部分と触れ合うコンタクトです。
一般的なのは、手の平や指、ボディの接触なのですが、
このコンタクトの意味するところを理解していないと、
単なる物理的な接触と成ってしまい、お互いの踊りを
邪魔する事は有っても、楽しくなることは有りません。

コンタクトをする一番大切な意味は、
コンタクト面を通じて、お互いの相手の情報を
感じ取る事なのです。

多くのアマチュアの方や観客の方が思う、
スタンダードダンスに於ける、ペアの上体の静かさは、
決して、動かない様にして踊っているのではなく、
男女が、お互いに、相手の動きを的確に察知して
同調して踊っているがために見えるのであって、
実際は、他のスポーツの上半身と同じく、
非常に活発に動き二人がシンクロしているのです。

しかし、非常に近く、しかもコンタクトしながら
シンクロしている為、視覚的にはその動きを
感じることが出来ないのです。
つまり、コンタクト部分で相手の動きを
瞬時にキャッチして、お互いに、同じ運動形態を
其々の役割を持って行っているから一体に見え、
しかも運動表現として静かに滑らかに見えるのです。
コンタクト部分は、例え指先で有っても、
相手の動きを感じ取り、頭の中に映像的に
描かれる事が大切です。
自分の動きは、相手の動きを感じ取る事で、
一番的確な運動表現と成り、二人がお互いに
思うがままに踊れるのです。
コンタクトを取ると言う事は、相手の事を
全て感じ取ると言う事で踊っている時、
一番相応しい音楽表現が出来るのです。
記憶を辿って踊る方は、常に、過去の踊りを
行っていて、正しいと思われる踊りを行っても、
コンタクト面を通し、相手が求めている表現を
示すことが出来ません。
その為、相手の事を知る為のコンタクト面には、
常に、異常な運動表現と力が加わり、
上体の変形に繋がるのです。
その為、初心者の方や、上体の美しさを
保てない方は、最初から、見たような形を作って、
いつまで経っても上達せず、男女共に
苦しい踊りを続ける事と成るのです。
上体のコンタクトを伴うホールドは、お互いに、
接触面からボディに至るまで、
身体の性質に則った自然な運動で作られ
一曲踊る間、力を入れなくても正しい位置を保ち、
更にはその時々に柔軟性を持って形や大きさを
変えて行くのです。
つまり、ホールドもステップも、お互いが
相手の運動表現や音楽表現を感じ取る事に依って
生まれるのです。
その為、正しい男女のコンタクトで踊られると、
音楽が聞こえると自然に身体が動き出し、
それこそ、思うがままに踊れるのです。


コンタクトして踊る意味
2018-07-12 20:11:17
日本人は、元々、男女が触れあう事が苦手です。
そもそも、社交ダンスを踊る姿を見た
多くの日本人は、二人がショルダーや手の平、
ボディなどでコンタクトしている事に関して
何の意味も理解していません。
この点に関しては、ボディコンタクトが
挨拶として日常的に行われれている欧米社会では、
非常に重要な意味を成しています。

社交ダンスに於いて、手を触れ、
身体をコンタクトすると言う事は、
踊る為と言うより、コンタクトを通じて、
相手の気持ちを知る事で有り、目の前に人が
どの様な人であるかを探る役割があるのです。
欧米人と握手すると、しっかりと手の平を握り、
お互いに目の中を覗き込む様な仕草をします。

つまり、彼らは、小さい時から、
握手をしたりハグをする事で、目の前の人の
心情を図り、その人との関わり合い方を知ります。
その為、社交ダンスを踊る時のコンタクト
と言うのは、踊る以前にとても大切な意味を
持っていて、この時点で、コンタクト面から
誠意や熱い思い、相手に対する尊厳が
伝わって来ないと、次回は踊る機会を
失ってしまうのです。
所が、日本人のコンタクトは、単なるダンスを
踊る時の形式で有り、二人が同じような踊りを
する為の運動を助ける道具に過ぎません。
コンタクト面からは、何の感情も伝わらず、
お互いがまるで国境を挟んで踊っている様に、
自分のノルマを果たす事で頭の中は一杯です。

異性に触れると言う事は、異性の心に入る
と言う事で有り、細心の気持ちとマナーが
必要なのです。
欧米人は、コンタクトを通じて、
対人的マナーを学ぶのです。
社交ダンスを踊ると言う事は、一曲を通じて、
お相手の事を誠意を持って知る事で、
如何に自分が振る舞ったら良いかを
一曲を通して考え続けているのです。
男女がお互いの気持ちを察して、
それに応える行為が社交ダンスのステップで有り
運動表現なのです。
しかしながら、多くの方は、自分の頭の中の
ステップと運動表現を確認しているに過ぎません。
当然、二人の気持ちは通じていませんから、
コンタクト面は常に緊張し、お互いに
相手の思いは伝わらないのです。
にもかかわらず、男女共、目の前のパートナーと
踊っていると、人生無上の快楽の様な
表情をするからとても不自然なのです。
自分の思いを全て受け取ってくれるから、
笑顔が生れるのです。
熱々の恋人同士は、相手の全てを受け取って
いるから、誰が見ても幸せに見えるのです。

どんなに魅力的はステップで、豊かな表情を
作っても、それは同じ様な外見で踊っている人には
喜ばれる事は有っても、一般的には、
違和感が有るだけでなく、余り近づきたくないと
思うのが当たり前なのです。
昔から、日本人の踊りを見て、欧米人が
不可解な顔をするのはテクニックが良くないとか、
踊りが下手だと言うのではなく、
外見的な真似で踊っているからなのです。
我々日本人は、昔から、欧米人に比べて
物事に関して非常に繊細に感じる民族として
知られています。
春夏秋冬、様々な自然の機微に触れ、
心豊かな生活をしてきました。
対人関係も、特に、異性に関しては、
非常に繊細な感覚が有り、平安時代の書物に於いても、
様々な感性が文面に溢れています。
何故、それ程にも豊かな感性が有りながら、
外見だけの美しさで満足するのでしょう。
コンタクトを通じて、異性を感じる力は、
欧米人より遥かに上と思われます。
見た目の美しさより、深く相手を感じた事に依る
美しい表現は、外見だけの踊りより遥かに
魅力的で誰にでも感動を与えます。
男女共に、テクニックや運動表現以上に、
目の前の方の心や身体を感じる習慣をつける事が、
二人だけの素晴らしい社交ダンスを踊る最も近道で有り、
人生を豊かにする方法と言えるのです。