帰郷 | ドリブる息子とオヤジの日々

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サッカー少年の息子とオヤジの日々

そういえば4月7日は命日だったけど

 

 

 

年末以来墓参りもしていないし

 

 

 

子供達は学校、妻は仕事

 

 

 

家にひとりだったのでリフレッシュを兼ねて島根の実家まで墓参りに行ってきた

 

 

 

ひとりで実家に帰ったなんていつぶりか

 

 

 

たまには良かった

 

 

 

懐かし曲を流しながら歌いながら2時間もすれば到着

 

 

 

出不精の父ちゃんの代わりに和歌山の爺ちゃんの墓にお参りしていたけど

 

 

 

爺ちゃんの墓を島根に動かして、今は父ちゃんと一緒に眠っている

 

 

 

戦争で死んだ爺ちゃんを供養するためにと般若心経を覚えて仏壇で唱えたら

父ちゃんはそのことが誇らしげだった

 

 

 

2人が眠るお墓に線香をあげて般若心経を唱えた

 

 

 

本当かどうか分からないけど死者が喜ぶらしい

 

 

 

父ちゃんの墓の横には、父ちゃんが生前お世話になった方のお墓

 

 

 

ついでと言っては悪いけどそちらのお墓にもお参りして

 

 

 

最後に父ちゃんと爺ちゃんのお墓をさすって

 

 

 

 

「ありがとね」

 

 

 

と言ってお墓を後にした

 

 

 

 

実家によると仕事から帰ったばかりのオカンがいた

 

 

 

 

1時間ほど最近の状況なんかを話した

 

 

 

 

オカンは一人きりで町営住宅で生きている

 

 

 

親父がメチャメチャわがままというか

 

 

 

 

今覚えば精神的な病だったのかもしれないけど

 

 

 

 

彼の面倒を見きったオカン

 

 

 

今は独りで寂しいけど

 

 

 

じっとしていても気が滅入るのでということで

 

 

 

 

近所の草刈り、独居老人の世話、掃除など

 

 

 

 

まるで便利屋のように引き受けて仕事をしているらしい

 

 

 

戦後育ちはたくましい

 

 

 

「父ちゃんのワガママを聞く必要がなくなったから今は自由の身なんよ。なんかしとらんとボケるし、あれこれお願いされるけーかあちゃん忙しいんよ笑」

 

 

 

と笑顔で言う

 

 

 

短い時間だったけど話して

 

 

 

もう帰るわと言って車に乗り込む俺に

 

 

 

ご近所からもらったというタケノコを持たせた

 

 

 

車のエンジンをかけて、運転席の窓を開けて窓越しに

 

 

 

「ほいじゃー。ありがとね。」

 

 

 

といって声をかけると

 

 

 

「ありがとう、気をつけて帰りんさい」

 

 

 

というオカンの顔見て、なんか寂しそうだから

 

 

 

思わず窓越しにオカンに手を伸ばしてオカンの手を握って

 

 

 

 

「ありがとう。俺、頑張るけー。」

 

 

 

というと、オカンは堪えていたものが吹き出すように顔をクシャクシャにして泣き始めた

 

 

 

「大丈夫、頑張ってね、かあちゃんも大丈夫、かあちゃん男じゃけー大丈夫!」

 

 

 

 

そうして実家を後にしてから堪えきれず俺も泣いた

 

 



思い返せばオカンの手を握ったのは





小学校の低学年とかそれ以来





親離れ早かったからな





40年以上も握った事なかったんだ

 

 




柔らかく、思ったよりすべすべして、温かかった





親子の絆、親の愛を感じた

 

 


 

俺も子供達に対してそうありたい