東京ガスは12月から天然ガス自動車による液化天然ガス(LNG)の輸送を始める。

従来の軽油を燃料tする車両による輸送に比べて、二酸化炭素(CO2)排出量を5~10%程度

削減できる見込みだ。


東京ビッグサイト(東京・江東)で21日まで開催している企業向け展示会で公開した。

いすゞ自動車製のトラクター(けん引車)に天然ガスエンジンを搭載するなどの改造を施した。

LNGのタンク容量が10.5トンか14トンのタイプを用意した。


まず1台を導入し、今後随時増やす。

当面はLNG輸入基地である根岸工場(横浜市)から搬出する。

首都圏の顧客工場などに配送し、現地で気化して燃料に使う。

東ガスは車両によって年間36万トンのLNGを供給している。


(記事参考: 日経産業新聞 11/21)


自動車部品メーカーの小糸製作所は19日、同社従来品に比べ1.6倍明るい発光ダイオード(LED)

ヘッドランプの量産を始めたと発表した。

明るくなったことで、1台のランプでロービームとハイビームの切り替えができる。

従来2台のランプが必要だった。

ランプが1台ですむことで消費電力を抑えられるのに加え、デザインの自由度も増す。


新型LEDヘッドランプでは発光効率を高めたのに加え、周辺の機器も小型化した。


ロービームとハイビームの2つの機能を1台に集約したLEDヘッドランプは世界で初めてという。

従来は明るさが足りないため、ハイビームを照射する際には2台のランプが必要になっていた。


トヨタ自動車が17日に発売したハイブリッド車(HV)、新型「プリウスα」に採用されている。

今後小糸製作所の主力製品と位置づけ、展開を広げる。


(記事参考: 日本経済新聞 11/20)

住友商事は設計事務所の大手日建設計(東京・千代田)と組み、サツマイモの栽培でオフィスビルの

屋上を緑化するとともに省エネルギーを実現するシステムを開発した。

イモの葉の中の水分が水蒸気となって外部に発散する効果で空調設備の室外機が吸い込む空気の

温度を下げ、夏場の一定期間で約10%の電力量を削減できるという。

両社は自社で手掛ける不動産に活用するほか、他物件にも導入を目指す。


サツマイモを活用した省エネシステムは住商と日建設計が共同で特許を申請する予定だ。

住商は他の作物のデータを比較し、作物の育てやすさや温度の低減でサツマイモが最も効果が認め

られたという。


システムでは袋に入れた土壌内でサツマイモを栽培しながらイモの葉をオフィスビルの屋上に設置して

ある室外機周辺に張り巡らせる。

給水タンクや肥料タンクも合わせて設置し、自動的に供給できるようにする。


イモの葉が内部の水分を水蒸気として外部に発生する「蒸散効果」を活用し、室外機が吸い込む

空気の温度を下げることで、室外機の運転効率を高める。


住商が東京都千代田区に自社保有する美土代ビルにシステムを設置し、最もエアコンなどの空調設備

を稼働する夏場の8日間、イモの葉を設置した場所と設置していない場所の室外機の消費電力量を

比較した。

その結果、イモの葉の方は10%以上の削減効果が確認できた。

サツマイモは春に栽培を始め、秋に収穫するのが一般的であるため、住商などは主に夏から秋にかけて

ビルの省エネに役立てられるとみている。

サツマイモの栽培システムを導入するために葉をめぐらせるネットや給水タンク、肥料のコストなどの

初期投資で90万円が必要となるが消費電力量の削減で約4年で回収できる見込みだ。


サツマイモは省エネだけでなく収穫して調理し、ビルの入居企業に提供するといったイベント効果も

期待することができる。

住商と日建設計は自社が設計、開発するビルにシステムを導入し、物件の競争力を高めるとともに

他社の開発物件にも洲ステムを提供し、オフィスビルの省エネ機能向上を支援する。


(記事参考: 日経産業新聞 11/19)