照明機器メーカーのTOSMO(トスモ、静岡県磐田市、小川茂雄社長)は11月にも風力・太陽光併設の

小型発電設備を発売する。

風力は秒速2m程度の微風でも発電できる。

太陽光と併用することで単位面積当たりの発電光率は太陽光単体に比べ約5割高くなる。


発電設備は高さが1m強で薄い鋼板でできたらせん状の風車を備える。

風車は軽量で風が当たる面積が広く、上空に比べ風が弱い地表付近でも回転する。

風力の上に太陽光パネルを設置し、風力と太陽光で同時に発電できる。


トスモは米風力発電設備のウインドストリームテクノロジーズ(インディアナ州)と、この小型発電設備

の輸入販売や共同開発の契約を結んだ。

電力変換装置(パワーコンディショナー)や変圧器は日本仕様に合わせトスモが開発する。


販売価格(設置工事費を含む)発電出力1kw当たり40万円前後と、家庭用太陽光発電設備と

同程度を見込む。

米国やインドなど5ヵ国で販売しており、売上高は年間約100億円という。


トスモは2010年の設立で、工場などで使う大型照明機器を開発・製造している。

14年3月期の売上高は3億1000万円。


(記事参考:日経産業新聞 9/3)



京セラと東京センチュリーリースは水上設置型の太陽光発電事業に参入すると発表した。

まず約10億円を投資し、兵庫県加東市の2ヵ所に水上設置型で世界最大とある出力計2900kw

の発電所を建設する。

2014年度中に全国で計6万kwの発電所整備を始める計画で、太陽光発電の用地としてため池

などを有効活用する。


京セラと東京センチュリーリースが共同出資する京セラTCLソーラーが事業主体となる。

兵庫県加東市の2ヵ所の池にそれぞれ出力1700kw、1200kwの発電所を作る。

一般家庭920世帯分の消費電力にあたる年330万kw時を発電する。

9月に着工し、15年4月に稼働する予定だ。


東京センチュリーリースがリース・ファイナンスを提供し、京セラ製の太陽電池パネル約1万1300枚

などの発電設備を調達する。

水上設置に必要な浮体構造物や技術は運用実績を持つ仏シェル・テール・インターナショナルが

提供する。電力は関西電力に売る。


全国で大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設が相次ぎ、発電用の土地が減少している。

京セラなどは各地に点在する農業用ため池や調整池の水面が新たな設置スペースに有望とみて、

開発を進める。


(記事参考:日経産業新聞 9/1)


リサイクル事業などを手掛ける日本環境設計(東京・千代田、岩本美智彦社長)は資源ゴミの回収拠点

を広げる。

ショッピングモールや家電量販店を中心に回収ボックスなどを設置し、現在全国約900ヵ所ある回収

拠点を3年後3000ヵ所に増やす。

おもちゃや文房具などのプラスチック製品に加え衣料品の収集する。


8月中旬にベンチャーキャピタルのジャフコから4億2000万円を調達しており、これをリサイクル回収

拠点の費用に充てる。


既にイオングループやセブン&アイ・ホールディングスなど54社と連携し、プラスチック製品や衣料品

を回収する計900ヵ所超のボックスやカウンターを設置している。

今後は新規連携先も開拓し回収拠点を3000ヵ所まで増やす。

回収費用の分担などは今後連携先企業と詰める。


現在の一般的なリサイクル回収はペットボトルやトレーなどが中心。

日本環境設計はプラスチック製品や衣料品をバイオエタノールや再生油にリサイクルするノウハウを

持つ。

回収したゴミは愛媛県今治市にある日本環境設計の工場でリサイクルし、燃料として染色工場などに

販売。


染色工場はで生産したタオルの売上高の一部も日本環境設計の収入になる仕組みだ。

3年後には年間1万トンの資源ゴミ回収を見込む。


(記事参考:日本経済新聞 9/1)