街づくりの現場で子供への環境教育が広がっている。
森ビルがアークヒルズ(東京・港)で開いた「環境とみどりのヒミツ探検スアー」のきっかけは
都内の小学生が描いた“4本足”の鳥だった。
「都心に暮らす子供にとって鳥や植物が遠くなっている」と感じた主催者が、親子に自然の
色やにおいを体感できる場を設けたのだ。
三井不動産は川崎市の小学校で5年生の児童たちに再生可能エネルギーやスマートシティ
の出張授業をした。
「コーヒーとパン、バナナ入りタピオカジュース、おにぎり、食卓にくるまでに二酸化炭素(CO2)
を多く出したのはどれ。」
講師の質問に子供たちが一斉に話し合う。答えは、コーヒーとパン。
身の回りでCO2を排出するものはどんなものかをクイズ形式で教えていく。
「使っていないコンセントを子供が抜くようになった」と親からの反応も上々だ。
CO2は普段の生活では見えない。
意識する習慣を教え込むことで、スマートシティーを使いこなす世代を育てる狙いがある。
出前授業は都内や千葉県柏市の小学校でも実施する。
柏市でスマートシティーの開発を進める三井不動産は住民の自発的な省エネ行動を期待する。
生まれながらにして省エネが当たり前になる世代。
そんな日が訪れるまで地道な啓蒙活動は続きそうだ。
(記事参考:日経産業新聞 9/8 サーチライト)