花王が、シャンプーなどの主成分になる「界面活性剤」を、藻からつくり出す糸口をつかんだ。

アブラヤシなどからしかつくれず、原産地の東南アジアなどで森林伐採の問題が指摘されていた。

2020年をめどに基礎研究を終え、商品化をめざす。


9日、札幌市で開かれた油脂関連の学会で、花王が発表した。


界面活性剤は汚れを落とす働きを持ち、かつては石油からつくられていた。

その後、アブラヤシの種から取れる「パーム核油」などを原料にする天然成分が主流となった。

ただ、食料であるヤシを使うことや、ヤシ畑を増やすために森林伐採が繰り返されていることが

問題にもなっていた。


界面活性剤をつくるもとは、「中鎖脂肪酸」と呼ばれる物質だ。

花王は約1200種の海藻を調べ、パーム核油と構造が似た中鎖脂肪酸を持つ2種類の藻を

見つけ出した。

今後は、藻を大量に増殖したり、藻から効率的に成分を取り出す研究を進めたりして、安くたくさん

つくれる方法を模索する。

花王は、「これまでも石油系から天然系への原料転換を進めてきたが、さらに非食品系にシフト

されることで、社会のサスティナビリティー(持続可能性)を高めたい」(広報)としている。


(記事参考:朝日新聞 9/10)

国連機関の世界気象機関(WMO、本部ジュネーブ)は9日、地球温暖化の要因となる大気中の

二酸化炭素(CO2)について、2013年の世界平均濃度が396.0ppm(ppmは1/100万)となり、

観測史上最高を更新したと発表した。

1年間の濃度上昇幅も1984年以来最大を記録。

CO2を吸収する海洋の酸性化が急速に進んでいると警告した。


WMOは23日にニューヨークで開かれる国連気候サミットに分析を報告。

各国に対して温暖化対策に早期に取り組むよう改めて呼びかける。


代表的な温暖化ガスであるCO2濃度は、産業革命前の1750年(推定278ppm)の1.4倍。

特に一年間の濃度上昇幅は2.9ppmと過去10年平均(約2.0ppm)から急上昇した。


WMOは「生物圏のCO2吸収能力の低下が関係している可能性がある」と指摘。

今のままCO2排出が続いた場合、「濃度は15年か16年に年平均で初めて400ppmの大台を

突破する」と言及した。


(記事参考: 日経産業新聞 9/10)


伊藤園は日本茶飲料の製造過程から出る茶殻を使った物流パレットをメーカーなどと共同開発した。

茶殻のリサイクル利用の用途を広げ、石油由来のプラスチックの使用量を減らす。

パレット1枚当たり、日本茶飲料「お~いお茶」のペットボトル(525ml入り)100本分の茶殻を必要と

する。

伊藤園の飲料工場に原料を運ぶ時のパレットに使う。


(記事参考: 日経産業新聞 9/8)