115 ~飛考~ 千歳基地航空祭2022外撮伝 

新千歳空港側駐機場エリアに展示されたUS-2

 

2022年7月31日 

COVID19により中止されていた

千歳基地航空祭が3年ぶりに開催されました

 

千歳基地エプロンの救難機列線

救難機のU-125及びUH-60Jも胴体に特別マーキングを施してる

 

とはいえ当時

まだまだ感染者は高止まり

入場者は事前抽選になっていました

 

新千歳空港へ向かう回送バス

 

てなわけで、そういったものには参加せず

もっぱら基地の外から

予行訓練や本番を覗き見ることにしました

 

ストーカー?列線??

 

ストーカーですかオレ???

気になる彼氏や彼女

想わず後をつけてしまった甘酸っぱい青春と

変態エロ行為の違いはどこにあるのでしょうか?

 

変態ストーカーを排除すべく?警戒に当たる北海道P

 

見つからないこと、拡散しないこと

邪な気持ちが・・・ なるべく薄いことでしょうか?

見つかっちゃって始まる恋♡

なんてこともあるのでしょうか?

 

展示飛行を終えブレイクするF-15J

 

US-2

日本は飛行艇大国らしいです

97式飛行艇や2式大艇あるいは

フロートを付けたあまたの水上機

水上戦闘機なる珍妙な機体も生産してます

 

過去に撮影したUS-1救難飛行艇ととP-3C対潜哨戒機

 

ごく一部の財閥系大企業を除き

工業化が著しく劣ってた日本

滑走路を作るブルドーザーなどの重機

機械力がまったく足りず

滑走路のいらない水上機で補おうってことですが

相手をでくのぼうとしか考えない妄想的発想でした

 

201飛行隊のF-15Jによる機動飛行展示

 

偵察、撃墜されたパイロットの救助、対潜哨戒など

大活躍したのは

カタログ性能では劣る米軍のカタリナ飛行艇でした

見送られ出撃した帝国日本の飛行艇たち

その多く帰ってきませんでした...

 

離陸後左右にブレイク

 

敗戦後の航空禁止から幾星霜、遂に航空復興

かつての栄光と信じた飛行艇技術を活用してPS-1

飛行機として進出、着水し船となって潜水艦を探知

波高3メートルの荒海で離着水できる

技術の粋を結集した高性能対潜哨戒飛行艇

 

ベイパートレイルを引いて急旋回するF-15J

 

じゃががしかし!

カツオブシのような艇体ゆえか水上安定性が悪く

開発は難航

 

反転して下面を見せる

 

しかも

潜水艦と対潜哨戒機器双方が急速に進化

のんびり着水してる間に潜水艦は遠ざかり

ソノブイと呼ばれるセンサーを投下すれば

空中捜索が可能

 

空気が圧縮され主翼上面にも水蒸気が発生する

 

ようやく実用化レベルに達したものの

機体価格のみならず運用コストもべらぼう

離着水に細心の注意が必要な割に有効性は希薄

ならばと

脚を強化、滑走路にも離着陸できるようにして

救難飛行艇としたのがUS-1

大幅にアップデートしてUS-2

 

見学場所へ行く途中最初に見えたからUS-2

後方に展示飛行を終えたF-15Jがいる

 

欧米なら、US-1CまたはUS-1Mk.Ⅴなど

積み重ねた技術を誇りますが

まるで新型機扱いにしてしまうのが日本的

 

胴体後方側面のハッチが開いている

荒れた海面なら海水が飛び込んできそうだな

 

超高価だから細々と

買ってくれるのは日本国くらい

公共事業的商売、どこかで元は取る大企業

選挙票目当て、政治家風な人たちとの利害の一致かな?

 

航空自衛隊のF-35Aはフライパスのみの参加

世界ではすでにいろいろ撮られているけど

まあ、もったいぶってるのかな?

 

波高3メートルの海面に離着水できる能力は立派

でも、荒海に放り出されたボートのようなもの

ハッチを開け救命ボートを出し

命がけで要救助者を収容

波高3メートルの海域で救助活動ができるかどうか

それは別の話です

 

 

湿度が高いからベイパーも目立つ

 

良いもん作りたかっただけだしぃ♪

救難員の命を危険にさらし

パイロットに責任を押し付けたとしたら

たぶん間違ってます

 

滑走路上をローパスするF-35A

 

海上は意外と危険

着水は毎回胴体着陸してるようなもの

流木などの障害物に激突すればたちまち沈没です

 

機動性はF-16に劣るけど戦闘機なのだ!

 

実際の運用は厳しく管理されていると想います

運用できる状況は限られ寿命は短い

飛行艇はコスパ的には最悪な絶滅危惧種なのです

 

国内でのみ低速格闘戦能力を褒め称えられる「零戦」とは真逆の能力

格闘する前に仕留めるネットワーク戦闘攻撃機

 

長距離進出して救助が可能

数少ないながらも

救助実績は褒め称えられるべき能力です

 

急上昇によりベイバーが発生する

それでも

技術に挑戦した実験機と実用機は違います

実用機は日本だけではなく

世界に通用する適正価格が必要なのだと想います

 

 

戦闘機としての機動性は確保してるけど

戦い方は、もはや別次元なのだ

 

P-1

海上自衛隊が運用してるP-3Cオライオンの後継機として

日本が開発した国産対潜哨戒機 

名前はない「ピーワン」

 

展示中のP-1の後方を飛行展示に向かうF-15J

新千歳空港側展示場にはJALやANAの器材も展示してる

 

対潜哨戒機とは主に

海中に潜みスキあらば巡航ミサイルなんかをぶっ放す

危ない潜水艦を捜索、追跡しときには攻撃するヒコーキ

他には海賊船や不審船に対するパトロールなどもします

 

P-2の後継機として民間機エレクトラを改造したオライオン

エレクトラはジェットエンジン化に乗り遅れた旅客機だったけど

哨戒機としては手頃で各国に採用された

 

そんでもって相手に反撃されたとき

エンジン多いほうが安心じゃね♪ 

っていう意見が通ってわざわざ4発にしたけど

出撃のたびに4機のエンジンを点検整備しなくちゃならないし

燃料は喰うわ補給部品だって4倍

喜んでるのはエンジンメーカーさんだけじゃね

 

慣れたP-3Cをジェットエンジン化したようなP-1

装備は近代化したけどあくまで既存の能力を踏襲

変化を厭うのは軍人や為政者たちの宿痾

 

 

この手の哨戒機は中身の対潜機器等の方が重要だから

アメリカ海軍は、すでに大量生産されてる

双発のボーイング737を魔改造したP-8を採用

無人機やヘリコプターと連携したネットワーク哨戒が得意

イギリスを始めオーストラリアやインドなども採用して

名前はポセイドン

ただしインドではP-2と同じネプチューン・・・なんで?

 

第2次世界大戦中に開発されたP-2Vを

魔改造して使い続けた海上自衛隊のP-2Jネプチューン

 

機体価格は160億円くらいらしい

それすら高価といわれてるけど

P-1は200億円超えで運用コストも高い

少数生産だから部品調達など補給系統は不安だらけ

外国に売れる可能性は限りなく「零」だろうなあ

 

過去の千歳基地航空祭に展示されてた国産C-1とUS-1

後方にアメリカ製世界で活躍したP-3やC-130及びUH-60が飛ぶ

 

C-2

C-1の後継機として開発された中型輸送機

当時C-1はオトナの事情、中つ国に配慮して

「こ~んな航続距離も短く、貧弱な輸送機ですよぉ~♪

    戦争に使うなんか絶対無理っす」

極めてドメスティックな輸送機

 

陽炎の中をゆくC-1

 

C-2は戦争に使うつもりの中型輸送機

開発は例によって

強度不足やらなんやらで手間取ってしまいました

昨今の企業の不正や不良の横行

文明が爛熟すると堕落が始まる

終わりの始まり

滅亡への序曲かもしれませんね♫?

 

着陸進入中の救難ヘリUH-60JとC-2

 

P-1と部品の共通化を図り

コスト削減を図ったことになってるけど焼け石に水

国産機製造の構造的欠陥は真のユーザーを無視した

異常に高価なものづくり

 

C-2は中型輸送機で

本来は大量投入されるべき機体だけど

高価すぎて少数をちまちまとしか買えない

「よし!防衛費の大幅アップだ!!」

 

MRJアボート

スペースジェット(旧MRJ)が頓挫しました

悲しいほどお決まりの結末です

 

欧米に学んだ知識技術の集大成

勤勉な日本人技師たちの卒業制作が

96式艦上戦闘機

それまで第1次世界大戦のお古

あるいは低性能な国産機に甘んじてた海軍は欣喜雀躍

世界に追いついたつもりになってしまいました、が・・・

 

203飛行隊F-15Jと複座のF-15DJによる展示飛行開始

 

世界はすでに1000馬力級戦闘機

時速500キロ超の高速戦闘が目前でした

 

レフトブレイクと急上昇

 

なのに後継機として時速400キロ未満

500馬力級戦闘機並の格闘性能を目指したのが零戦

 

複座型の機番は088

 

低速格闘専用機零戦の援護は期待できず

出撃のたびに全滅に近い惨状

おそらく、自らワンショットライターと自虐した1式陸攻

 

高Gターンにより主翼上にベイパーが発生する

 

零戦には不可能な高速インターセプター

強制冷却ファンの採用とプロペラ軸延長

当時の日本の工業力では無謀な工作技術

根拠の薄い紡錘形理論により膨らんだ胴体が共鳴?

振動と視界不良に悩まされ開発は遅れに遅れ

なんとか実用化にこぎつけたときには

すでに時代遅れになってしまったのが雷電

 

F-15Jの機番は888

「8」で統一してきた

低速ぱすからギアを格納しつつある

 

2000馬力級エンジンでいまさらの零戦を目指し

実用化すらできなかった烈風

 

派手なベイバーを発生させて高機動する888

 

戦後も

国を挙げてのYS-11

かろうじて習作と言えなくもなかったけど

政権御用達気分のどんぶり勘定

作れば作るほど赤字になるという体たらく

 

演技を終え着陸する088と手前のC-2

 

性能はよかったけど小型機MU-2も同じ轍

ヘリコプターMH2000は無惨

 

MUー2の後継機MU-300ビジネスジェット

良いものさえ作りゃ売れると侮ったけど

さっぱり売れず

ビーチクラフトに権利を移譲したらそこそこ売れて

航空自衛隊が逆輸入する屈辱

 

残念ながら

ユーザーフレンドリー

まともに

商業的に成功した航空機が皆無という事実に

呆然とします

 

多少割高になっても、ここで恩を売っておけば

元は取れると踏んで

MRJのキックオフカスタマーとなったANA

目論見は頓挫です

世界1流の航空会社となった

奢りはなかったでしょうか?

 

MRJのライバル

エンブラエル社製小型旅客機を購入

ボーイング787の他にエアバスA350も買ったり

JALも一応注文しましたが、お義理というか

失敗を織り込み済みだったような気がしてなりません

YS11も買いませんでした

 

最新の低燃費エンジン

高価な複合材をふんだんに使い

環境に配慮したと豪語するゴージャスな機体は

庶民の足となる汎用小型旅客機

 

このままじゃ高すぎて売れない

安くすれば元が取れない

度重なる改修による遅延

さらに開発資金が嵩む悪循環

 

日本の役人が旗を振り、重工業が追従しても

買い手は世界の航空会社です

 

ボーイング737MAXの2度に渡る墜落事故により

企業への依存が厳しく糾弾されたことも逆風になりましたが

天下の日本企業が高性能機を作れば

アメリカのFAAとてホイホイと印鑑を押してくれるはず

タカを括っていたのではないでしょうか?

審査のノウハウは少し勉強し

教えを請えば判ったはずです

 

未来予測のできない官僚や政治家が主導

未来予測や市場予測を放棄して

自己満足にひたる高性能機づくり

 

極論すれば

重工業が道楽あるいは趣味で

自動車や飛行機を作り続けてる限り

MRJの失敗は必然でした

 

     「アマチュアとは

      趣味を技量と思い誤り
      おのれの野心をおのれの能力と混同している

       世間の厄介者」   (ビアス・悪魔の辞典より)

 

 

追伸

持続可能なものなど存在しないと想っています

 

原発や核兵器

10万年以上厳格に管理しなければならない核のゴミが

保管場所も決まらないまま

世界中にあふれています

 

石油石炭もこのままでは枯渇し

新エネルギーとて限りがあります

風力や太陽光発電器材も耐用年数が過ぎれば

すべてリサイクルできるはずもなく

ゴミの山と化すでしょう

 

恐竜は絶滅

人類も多くの生物を絶滅させてきました

戦争や過剰な温暖化による自滅

天変地異による自然の摂理

いつ人類が同じ立場になるかはわかりません

 

地球とて臨終を迎え

太陽は爆発し、銀河は消滅します

人の一生も星の生涯も

一瞬の今でしかありません

 

持続可能などという

なんだかよくわからない言葉より

なるべく使い続けようという意味なら

「節約」とか「質素倹約」という言葉が

昔からあるのに...