【005】武術家が禅や瞑想をする目的(080422)

 武術家が禅や瞑想をする目的は、「平常心」や「不動心」を獲得する事なのだろう。
 「剣道四戒」=「驚(おどろ)く,懼(おそ)れる,疑(うたが)う,惑(まど)う」が心に生じた瞬間、それが「隙(すき)」となり、敵に敗れてしまう。
 隙を作らない=驚・懼・疑・惑に陥らない=「平常心」「不動心」の獲得=禅の修行・・・というのが武術と禅との関係を説明する公式。

 逆に考えると、敵の心に「驚・懼・疑・惑」を生じさせる事で隙を生じさせ、一気にその隙を攻め込む事で勝利することが出来る。
 敵の心に「驚・懼・疑・惑」を生じさせる方法、それは「敵の期待や予測を裏切る言動をとる」事。

 「何を考えているのか解らない」「何をやらかすか解らない」、その様な人を誰しも敵には回したくはない。
 常に周囲の期待を(良い意味でも悪い意味でも)裏切り続ける。しかし、周囲からは嫌われず、なぜか信頼されている、というのが理想。