◎武術活法を補完する知識と技
柔術活法は仮死者の意識を覚醒させる術技で、各流儀ごとに数種類の活法が伝承されている。
武術家として蘇生術を究める為には、柔術活法の研究だけでは不十分であり、これを補完する知識と術技を必要とする。具体的には・・・
①用手人工呼吸法
個人的に調べただけでも20種近い術技が存在する。
②止血法
出血部位に対応した止血点を指などで圧迫する術技。血液の色から静脈出血か動脈出血かを判別したり、失血の度合いに応じた症状や危険性についての事前知識は必須。
③脱臼と骨折の判別
脱臼と骨折を正しく判別する事で、治療を待つ間の適切な処置がとれる。(特定の柔術流儀に教伝有り)
④回復体位
回復体位とは意識のない傷病者の気道を確保する体位のこと。
これ以外にも傷病者の症状に対応した体位がある。例えば、・・・
○膝屈曲位=腹部外傷や腹痛に対応。
○腹臥位=吐瀉時や、背中の負傷に対応。
○半座位=呼吸の苦しみを訴える者。頭部負傷者、脳血管障害の場合に対応。
○座位=呼吸の苦しみを訴える者に対応。
○足側高位=貧血や、出血性ショックに対応。
⑤窒息への対応
餅などの食物を気道に詰まらせた時の対応=腹部突き上げ法(ハイムリック法)
①~⑤の詳細な情報は、ネット上である程度まで蒐集することが出来る。