■護身雑記■023 ストレスからの護身(不思議な話)
以下は、30年前に刊行された高橋克彦氏(乱歩賞・直木賞作家)のエッセイ集の中にあった「疳の虫(=かんのむし)」についての記述の要約。
「とある民間療法の先生が、患者の掌に文字を書くと、その指先から白い糸の様なモノ(=疳の虫)が出てくる」と云う話を電話で横尾忠則氏にしたところ、「それは僕にも出来ますよ。今度、やり方を教えてあげましょう」との返事があった。
後日、横尾氏来訪の折、その場にいた数人で試してみると、指先や指の脇からニョロニョロと白い糸の様なモノが出てきて、数センチの長さになった。
○横尾氏より高橋氏に伝授された「疳の虫」を出す方法。
①先ず、水で丁寧に手を洗い、タオルできれいに水を拭き取る。
②スプーン一杯ほどの塩を、掌・手の甲・指に丁寧にすり込む。
③水で塩を洗い流し、タオルで水を拭き取る。
④リラックスして疳の虫が出てくるのを待つ。
このエッセイによると、3分程で指のあちこちから数ミリの疳の虫が出てきて、最終的に2センチほどの長さまでになった、との事。(一説に、晴れた日に太陽の下で行うと糸がよく出てくるそう)
ネットで検索すると、疳の虫の写真や動画も見る事が出来る。「赤ちゃんの夜泣きが止まった」と云う経験談が多くアップされている。
かなり以前、TVで「疳の虫」について取り上げられていた記憶がある。番組で指から出てくる白い糸の正体を科学的に分析したところ、水銀や鉛のような成分が検出されていた。
体内から疳の虫を追い出す事で、イライラがおさまる、というのは多くの体験者の語るところ。(医学的エビデンス「0」だけれども、興味のある方は、是非、お試しを!)
【追記】たまたま見ていた『秘事百撰』にも、疳の虫を出す方法が記されていたが、この方法は上記とは若干異なる。
○『秘事百撰』の四拾五 小児の疳の虫を取る呪い(まじない)の要約
小児の疳の虫を取るまじないは、晴れた日の巳の刻(午前十時頃)、白胡麻の油を小児の手の甲・指・額に塗り、太陽に向かい手を合わさせ、口の中で「小松かきわけ出(いづ)る月、その下欠けにとるぞ疳の虫」と唱える。
しばらくすると、白髪の様な虫がたくさん出て来るので、小児が誤って目に入れない様、速やかにこれを取り除く。