彫刻機を活用する
加齢とか糖尿病とか、いろいろな原因が適辞されるのだが、
一応はその治療が成功して、失明しなくて済んだのだが、
状況が安定した結果、
やはり、何等かの障害が残ることはやむを得ない。
ラップ技法等、ゲージ屋稼業そのものについては障害が残らなかった、何とか復活できたのだが、
刻印打刻という、ゲージ屋稼業においては付加的な「余技「で障害が健著であったというのは、
いかにも無念なことなのである。
それで、刻印打刻が不調法なことになって、
さすがに「何とかならんは仮名欄か?」というクレームが付いた。
提案の一つが、レーザー・マーカーで刻字する専門業者に委託してはどうか」という。
その予定価格というモノそんな価格をそのまま納得するユーザーがあり得るのか?という話はともかく、
ゲージ本体を製作する私の立ち位置から言えば、
ゲージ製作を止めて、レーザー・マーカー専門業者になった方が
遙かに仕事が楽で良く儲かるという話なのである。
ゲージ屋のやる気を削いでしまう話であった。
手動式の超刻字は既に持っているので、
ゲージの刻字刻印程度のことは十分対応できるモノなのだが、
コンピュータ制御のレーザーマーカーでないと値打ちがないような意識が世間にはあって、
前世紀の遺物であるかのような彫刻機での仕事では、
何やらユーザー側の「有難味」を損なうといった、
言い替えると、
彫刻機での仕事では十分な対価が得られないが、
設備コストが高いレーザーマーカーでの仕事には、その値打ちを認めて十分な対価を払いましょう、という。
そういう営業上の流儀が成り立っているような気配である。
当方としては、手打ちの刻印打刻では不都合が生じてしまうというのでは、
その代替手段として彫刻機を活用するという、
そういうことで当面の問題解決が図られる。
予想価格を聞いて驚愕した。