年末風情
昔は・・・と言うと、本当に年寄りじみてしまうのだが、
12月25日から31日までは、
市内の社寺を拝観する絶好の日々だったのである。
落葉がすっかり落ちて寂寥感が漂い、
他に多くの拝観者がいるわけでも無く、閑散としていて、
独特の佇まいが醸し出されるのである。
しかしながら、いつの頃からか、
この時期にもかえって拝観客が普通時と変わらぬ多くを集め、
むしろ、冬期特別拝観といったイベントも催されて、
更にそこにインバウンド需要が加わって、
すっかりかつての風情が失われてしまった。
それで、私も出かけなくなってしまった。
出掛けなくなったのは、病を得てしまったという事情が大きいのだが、
正月というのは何とも味気なくなってしまう時期なのである。
正月料理というのは、基本的には保存食であるから、
糖分が多いから、血糖値が大きく跳ね上がる、
塩分か多いから、血圧が高く跳ね上がる、
カリウムやリンの値も平常値よりも上がってしまう・・・といったように、
正しく「地雷原」なのである。
だから、もう何年も「お節料理」というものとは無縁でいる。
それ以前の、クリスマスケーキなるものとも無縁できたのであるのだが。
正しく「自業自得」のもたらせたものではあるのだが。