トプコンBT-52QA.BT-32Q、ニコンBC-3バッテリーのリチウムイオン化? | 測器バッテリードットコム
トプコンBT-52QA.BT-32Q、ニコンBC-3バッテリーのリチウムイオン化した場合、寿命はどうなるか?
 最近、従来のニッカド電池Ni-CD、ニッケル水素電池Ni-MHの代わりに、リチウムイオン電池に交換するサービスがあります。
 通常、リチウムイオン電池は、軽い、容量が多い、高性能、と思われる人がほとんどです。
 最初から、リチウムイオン電池で設計された機器では、正解です。 
例えば、スマートフォン等は、ほとんど毎日使っても、2年位は使えますが、機器に合わせて、バッテリー、充電等の全てが設計されているからです。

測量機器の、ニッカド電池やニッケル水素電池をリチウムイオン化すると。
●器械のバッテリーメーターが、正常に動作しない。
●純正充電器は、対応していない。
 ニッカド、ニッケル水素電池用充電器とリチウムイオン電池用充電器は、全く設計が違います。
●汎用品を無理矢理、取付するので、危険、寿命が短い、交換費用が高い。

最近、ニコンBC-3やトプコンBT-52QAの他社でリチウムイオン化されたバッテリーを修理しましたが、どちらとも電圧が0Vで、充電も動作もしないようになっていました。
ニコンBC-3の場合、リチウムイオン化した1ケ月以内に動作しなくなったようです。

写真は、トプコンBT-52QAをリチウムイオン化していたものです。
端子の電圧は、0Vです。
この場合、充電も出来ません。


バッテリー電圧は、4.17vと0.30vになっています。



リチウムイオン電池には、安全性を保つ為、バッテリーには、保護基板が付いています。

電池の電圧に差があると、危ないので、バッテリーが動作しないように保護基板がバッテリーを使えないようにします。
このトプコンBT-52QAは、この状態になっています。
仮に、この状態で充電すると、片側の電池は空っぽで、もう片側は、フル充電状態ですが、両方の電池電圧を足すと4.37vで充電器はバッテリーが空っぽと判断して充電を続けると4.17vの電池は、爆発してしまいます。
そのようにならないように、リチウムイオンバッテリーには、安全対策としての保護基板が付いています。
異常のある場合は、使用出来なくなります。

一番上の写真の、電池とバッテリーケースの間にある、黒いテープを巻いているのが、保護基板です。

何故、短い期間で使えなくなるのでしょうか?

電池の品質が悪いからです。

リチウムイオン電池は、性能の揃った電池をしないと、このようになります。

また、従来の充電では、充電できますと書いている他社がありますが、危険ですから充電しないで下さい。

リチウムイオン化したバッテリーに対応する、リチウムイオン充電器は販売されていませんので、
結論は、リチウムイオン化は、駄目な選択になります。

当店では、例外でトプコンFC-7をリチウムイオン化していますが、充電器もリチウムイオン対応品に改造しています。
特殊なガム型バッテリーで、生産中止になっていますので、最終手段でリチウムイオン化しました。
バッテリー容量も2.5倍位で長持ちしますが、唯一の欠点は、バッテリーの容量表示が減らないでも、電池切れになります。