YGP日本予選が終わりましたね。今頃皆さん悲喜交々だと思います。


私が付き添い教師だった頃、YAGPのスターはミコちゃんでした。



四年前のブログにも書きましたが…


コンクールで誰が受賞したか、しなかったか…


騒ぎ立てるのは一時期の事です。数年もしたら


「あの人は今?」状態になります。


まして、バレエの世界から離れたら話題にもなりません。今、YGPに参加した子供たちはミコちゃんの存在を知らない子もいるかも知れないですよね。


ミコちゃんはカナン国際バレエコンクールのオンラインで指導はしたりしていますが、本業はバレエではないです。


しかし、私は「それで良い」と思っています。


いつまでもコンクールにはエントリー出来ないですし、いつまでも現役ではいられません。


いつかは舞台から退く日が「必ず!」訪れます。


だからと言って「バレエの世界でチャレンジしないほうが良い」と言ってるわけではないです。


チャレンジするのは素晴らしいこと。


しかし「そのチャレンジの方向性は正しいの?」


と冷静になる必要もあると思います。コンクールだけがバレエではないです。


私も初めてのコンクール、東京新聞は予選落ちでしたし、表彰式で初めて賞状を授与したのはヴァルナ国際バレエコンクールでした。


ですから私は無名でしたし、審査員になった時も


「おまえは大した経歴もなければ、ネームバリューもないから、表彰式は端に座れ」


と、あるコンクールで言われた事もありました。まあ実際無名でしたから納得しましたけどね(笑)


後ろ盾があったわけでもなく、コネがあったわけでもなく、華々しい受賞歴もなく、有名なダンサーだったわけでもなかったですが、そんな私を支えてくださる方々、認めてくださる方々がいたおかげで今の私は存在しています。


しかし私はラッキーでした。本当にラッキー。


今とは違い、可能性は沢山ありました。今はウクライナやコロナで可能性が狭まっています。


ですから今、バレエを頑張る子供たちには


「プランB、プランCは絶対考えて!」


と言ってます。昔とは違います。


コンクールで受賞するだけがバレエではない。


留学するだけがバレエではない。


バレエ団に入団するだけがバレエではない。


色々なバレエとの関わり方があります。


いずれはコンクール卒業、現役卒業の日がきます。


現役を退くその日まで、ガンガンに踊りつつ、バレエ以外にも視野を広げていく事をアドバイスしたいです。


左右木健一