「うちの子は足の甲がないから」
「内足だから」
「運動神経がないから」
「内気だから」
と初めから決めつけてしまう傾向がある話をよく聞きます。
では、この写真をみてどう思いますか?
左が3歳の私、右が49歳の私。
3歳の私の姿を見ただけで
「この子はこんなに内足なら、バレエには向きません!」
とか言われない子供時代を過ごせたから、今の私がいます。
私が自分で嫌と言うくらい、経験してるので、皆様には断言できます。
「子供はいつ豹変するかわからない」と。
もうすぐで芽が出そうになるお花を、いつまでも育たないから、と切り捨てるような事を子供たちにもしないで欲しいのです。
もちろん上達しないと、周りの大人は焦ると思います。
しかし、子供が豹変するには非常に長い時間を要しますし、紆余曲折があるので、大人はそこで諦めるのではなく、ジッと我慢して裏でサポートすべきだと思うのです。
ちなみに私が豹変したのはバレエを始めて10年後の13歳の時でした。少なくとも10年という歳月を要しました。しかもその間の10年はレッスン回数は週2回、劇団ひまわりにも所属していたので実質週1回しか通わない日もありましたから。
しかし「やる気スイッチ」が入り、プロになってからも
「脚が短い」
「顔がブサイク」
「踊ってて恥ずかしく無いのか」
「たいしたキャリアも無いくせに」
など、評論家だけでなく、見ず知らずの人から言われ続けました。
私が舞台で踊ることがまるで犯罪を犯しているか?の如く言われたので、そこまで人々に嫌悪感を抱かれてしまうのか?と悩むこともありました。
しかし、中には認めて下さる方もいましたし、いちいち気にしていても仕方ないと割り切れるようにはなりました。
子供だろうが、大人だろうが「人前で何かを表現する」と言うことには必ず批判はされます。
しかし、その批判だけを鵜呑みにして
「あ、バレエ向きではないんだ…」
と決して諦めないでください。バレエが嫌いなら話は別です。
しかし、コイツみたいに(笑)
「場所も人目も気にせずに、踊ってしまう子」だとしたら、どうか静観しててみてください。
もしかしたら踊る事を「職業」に出来るかも知れないですから。
子供が豹変するタイミングは「ある日突然」です。
そのタイミングを見逃さないでください!
左右木健一