先日書類の整理をしていたら、ザルツブルク州立劇場時代の新聞批評が出てきました。


1992年。もう30年前の新聞です!ドイツ語を忘れてしまったので今はそんなに読めないですが(笑)

何を書いてあるのか気になったので、分厚い独日辞典(今みたいな翻訳サイトはない!)で調べながら読んだものです。



新聞などに掲載される「批評」


今の時代、ネットで誰でも感想を書けるので「批評を職業とされている方」と「一般のバレエファンの方」の線引きがかなり曖昧な感じがします。


まさに「一億総評論家」の時代。


いつも思うのですが、誰か一人の感想が観にいらしたお客様1500人すべてでは無いはず。


どのような公演だったか?を知るには新聞や雑誌の批評を読むとは思いますが、果たしてその評はお客様を代表して執筆しているのか?と言えば、答えはYes!ではないはず。


1500人全員が「素晴らしい!」と思っていたとしても「何が?誰が?どの場面が素晴らしいと感じましたか?」と聞いたら、全員全く同じとは限らないはず。


食べログなどもそうですが、星の数が多いレストランでも嫌いな食材が出てきたら、人によっては星一つかもしれないし、逆に星一つばかり付くレストランでも、そのお客様にとって美味しい!と思えば星五つになるでしょうし。


「批評」は「参考程度」にとどめ、実際に見たり、聞いたり、食べたり、体験した事がその人にとっての「真実」ではないか?と思うのです。


左右木健一