うちの香乙子が Marlupi Dance Academy のオンラインガラに選ばれて、今日撮影しました。

「ライモンダ」のヴァリエーション。このヴァリエーション指導には思い出があります。

昨年の緊急事態宣言を機に、宮城県の私が東京に毎週頻繁に出向く事が不可能だと私自身が苦渋の決断で、日本音楽高等学校の非常勤講師の契約更新にサインをしなかったのですが…

実は「ライモンダ」が高校の実技試験課題曲として私が命をかけて指導した思い出がありました。

「実技試験課題曲」と言う事で、かなり分析して指導をしてきましたが、香乙子には、そのエッセンスを授けました。



6歳からずっとうちのスタジオで黙々と頑張ってきた香乙子でしたが、コンクールには一切参加せず、ついこの間18歳で初めてコンクールに参加しました。

コンクールには一切参加はしなかったものの、週2-3回のレッスンは休まないし、海外の先生がいらしたワークショップにも欠かさず参加していた彼女。受験だからと長期間休む事もなく、ただ淡々とレッスンには通い続けていました。

いわゆる「遅咲きの花」だと思います。

「早咲きの花」「遅咲きの花」

どちらが「良い」「悪い」の問題ではないです。

どちらでもよいのです。

一番忘れてはいけないことは

「絶対に人の人生と比べない」と言う事です。

私とご縁のある子供たちや親御さんにはいつも伝えています。

なぜか日本に暮らしていると、いつも

「うちの子は〇〇ちゃんみたいに身体が柔らかくないからバレエ向きではない」

「〇〇ちゃんのようにコンクールで賞がもらえないから、どうせ才能がない」

「〇〇ちゃんのように留学できないから、ダメ」

「〇〇ちゃんが受験するから、うちの子も受験させる」

みたいに他人との比較をする傾向にあるように思います。

バレエの世界に限らず、他の子供やご家族と常に比べたがる親子が全国に沢山いるみたいで、比較ばかりされてきた子供や、他人の目を気にしてばかりの親御さんの家族間トラブルは、かなりの数の話を聞いたりしています。

私が思うに…

誰かと比べて一喜一憂している事自体が既にプライドが高すぎる、と思います。

マイペースな子は、人の目や評価を気にするのではなく、常に「今の自分」から逃げることなく、向き合ってコツコツ努力している。

そして親御さんも「他所のママ友の意見に流されて教育方針を変える」のではなく、自分の子供のペースを崩さずに静観している。

私が今までずっと見てきた成功例は、やはり

「マイペースでいること」

が鍵であり、また「才能」ではないか?と思うのです。

人それぞれの価値観があり、人それぞれのペースがあり、そのペースを他人と比べる暇があるなら、自分の足元を見ることに100%専念すべきではないでしょうか?


うちのスタジオの子供たちには彼女のように、マイペースでのびのびと育って欲しいと強く願っております!

左右木健一