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バレエの世界を知らない人からしたら

「ポジションよりも、基礎よりも、楽しく踊るのが子供らしいんじゃない?」

と勘違いされる方が多いのですが…

「楽しむな!」とは言いませんが

「自己満足のオドリゴコロ」では、お客様に全く伝わらないのです。たとえ素晴らしい感情表現があったとしても。

素晴らしいパッションがあっても、50音の発音が変な場合、聴き取れない、理解してもらえない、のと一緒です。

それは以前お話しましたよね。



「現役バレエダンサーが指導するレッスン」

の全てが悪い、とは言いません。時には素晴らしい指導をする現役ダンサーも、もちろんいます。

しかし現役ダンサーの仕事は、自分が舞台に立つことであり、指導はあくまでも副業の域を超えない、と言う事実は理解したほうが良いです。

子供たちや大人の初心者に必要なのは

「プロのダンサーのように、踊りを創りあげたり、役作りをする」ことではないのです。

それは、後からついてくるものであり、まずは絶対に

「ポジションを創りあげること」

これが必須です。

バレエを知らない人からしたら、非常にルールが厳しく感じられると思いますが…

クラシックバレエは「様式美」ですから、揃えられないのであれば、クラシックバレエにならないわけで…


コンクールしか知らないと

「いつも主役」

しか踊りませんが、バレエ団に入団したら(よほどの類い稀な才能がない限りは)コールドバレエからのスタートです。

そこを理解して、修行を積み、経験を重ねていくうちに、コールドバレエの中にいても、キラキラ、どうしても輝いてしまう存在になり、コールドバレエでは浮いてしまう…その時点でコールドバレエ以外の「お役目」が渡されます。

それが「プリンシパルに昇格」なのです。

そしてコンクールのヴァリエーションは「主役級」の踊り…

だからこそ、コンクールに賛否両論があったり、小さな子供にグランパドドゥを発表会で踊らせる弊害が報告されるわけで…

コンクールが「悪」では、決してありません。

ヴァリエーションを踊ることも「悪」ではないです。

しかし、ポジションを理解せずに「オドリゴコロ」だけで毎日踊っていたら、それは「悪」に転じる事は、肝に銘じたほうが良いと思います。

最後にKirov Academy校長のMr.Duの言葉を…

「私達は踊りを創りあげるのではなく、ポジションを創りあげるのです」

なぜなら…踊りを創りあげるのは、ポジションありきだからです!

左右木健一