本日朝に掲載したYouTubeですが…



長いので、これだけは是非観ていただきたいものがあります。1分あればご覧頂けます。

シンガポール人の彼女まだ9歳です。素晴らしいです!



彼女から言われなければ、私は全く気付かなかったのですが…

なんと去年のシンガポールのコンクールの表彰式で写真を一緒に撮っていたのを、私は全く覚えていませんでした!


彼女はこの時、フロリナ王女を踊っていて、今年のカナン国際バレエコンクールのオンライン審査でも、フロリナを踊っていましたが…

「え?同一人物?」

と思えるくらい別人で、しかもカナン国際の場合、名前は審査中は一切公表されないので、誰が誰だかわからない状況。

そして私が彼女を選んだのはヴァリエーションではなくバーレッスン&センターレッスンで評価しました。

ヴァリエーションは、もちろん悪くはなかったです。しかしバーレッスンがあまりにも素晴らしく、そこで私の中での最高得点をつけました。

彼女はトータルで2位でした。

ここが

「コンクールは順位では無い」
「ヴァリエーションは評価の全てではない」

と言う理由なのですが。

たぶん昨年のコンクール後の彼女の環境が素晴らしく良かったのだと思います!

透視能力、予知能力でもない限り、わからないこと。それが

「子供の突然変異」です。

あまり目立たない子が、一年経つとまるで別人になるとか…

逆にもの凄くお利口だった子が、一年後に反抗期で手に負えなくなるケースも…

とにかく様々なケースがあるので、指導者は見逃すわけにはいかないです。

そしてもっとその変異が顕著なのが、留学した場合。

それまで

「バレエは優等生」
「勉強も常に成績トップの優秀」

と言う子が、親元を離れた瞬間に崩れ落ちるケースがあります。

「自分のベッドメイキングも出来ない」
「ポアントも縫えない」
「お団子も結えない」
「自炊が出来ない」
「掃除も出来ない」
「時間通り起きれない」

全てお母さんが手を出してしまい、子供はバレエと勉強だけに専念してれば良かったから「優等生」に見えただけで、実は自己管理が全く出来ていなかった、と言うケースが留学後に発生する話は山ほど聞いています。

子供の突然変異は、家庭環境や生活環境も影響しているはずです。

指導者は「家庭環境」まではアドバイスを提供は出来ないので、非常に悩ましいところですし、世界中の指導者の先生方も、その「家庭環境」を助けられないもどかしさ、で悩んでいます。

とにかく私達大人が常に考えておくことは

「子供は突然変異する」

と言うこと。そしてそのサインを見逃さないようにすること、だと思います。

私自身もそうでした。

12歳の時…イジメられていた、と言うのもありましたが、とにかくバレエで笑えなかったのです。いつもこんな顔でレッスンしていました。


その数年後が…これですから!


環境は人を変えます。これは私自身の経験上、100%断言出来ます。

出会う人によっても変わりますし、家庭環境、住む国、友達からの影響(もしくは悪影響)によっても変わります!

「いま、私は全然イケてない…」

と悩む子供たち。

「うちの子は、いつになったら花が咲くのか?」

と悩む親御さん達に、これだけは伝えたいです。

「突然変異は、必ず起こる日が来ます!」

その日はある日突然訪れますから(笑)それに備えていてください!

左右木健一