インスタに寄せられた質問 Part 3 は

バレエを習わせているお母さんから

「親は何をしてあげられますか?」

Part 1 です。




色々とツッコミどころ満載の質問なのですが。

まず

「本格的にバレエを習わせるのではなく、敷居の低いカルチャーセンターでバレエを習わせています」

というくだり…

と、言うことはお子さんの最終目標は

「敷居が低い=レベルが低い」

ことでしょうか?それが望み、夢なのでしょうか?

もちろん、本格的なバレエスタジオは

「敷居が高そう」

と思うかも知れません。しかし

「敷居が低い教室」に入り、ステップアップ出来るかと問われたら?

敷居が低い場所にずっといて、もしかしたらその教室のなかではNo.1になるかも知れません。

しかし所詮は「敷居(レベル)が低い」わけですから、敷居が高そうなスタジオに移籍した際には、挫折からスタートするんですよ。

バレエの初心者でしたら「初心者」なのですから、敷居が高い、低い、は全く関係なく一律「初心者」ですから。

その辺を理解していれば、わざわざ敷居が(レベルが)低い教室に入会する必要もないのがご理解頂けますよね?


そして…

「親の私は、スポーツクラブにあるバレトンで、バレエを勉強しようと思います」

この質問を読んだ時の、私のリアクションは…

こんな感じ(笑)


私はスポーツクラブに通っているわけではないので「バレトン」が何か、は良く知らないので調べたら…

発祥はニューヨークで
  1. バレトン ソール・シンセシス : フィットネス&バレエ&ヨガの3つの要素を融合した、新感覚のエクササイズ。
  2. バレトン スタンディング・フロー : バレエの要素を主にしている、マインド&ボディ系エクササイズ。
  3. バレトン センター・ムーブス : バレエの要素にカーディオパートをプラスしたインターバルワークアウトエクササイズ。

だそうです。

エクササイズみたいですね。

従って「クラシックバレエを学ぶ場」ではないわけですし、バレトントレーナーはクラシックバレエを指導するのが仕事ではなく、エクササイズを指導するわけですよね。

ですから…質問してきたお母さんの

「バレトンでバレエを勉強する」

は、100%あり得ない話になります。

これほどYouTubeやSNSでクラシックバレエが何か?を発信している人たちがいるのに

「クラシックバレエ」と「モダンバレエ」の区別がつかない人がいるのです。

「バレエエクササイズ」「バレトン」「美容バレエ」

がクラシックバレエの正統派レッスンを提供している、と勘違いしている人も未だにいる話を聞きました。

情報のない昭和時代ならともかく…

「蕎麦打ち」を習いに行くのは、敷居が高いから、と

「同じ麺類だから、お気楽なインスタントラーメンサークルで麺類を楽しみましょう」

と言って、ラーメンサークルに入会しますか?しないですよね?

私にはバレエエクササイズやバレトンを指導する資格がないですし、勉強もしていませんから、エクササイズを指導なんで絶対出来ません。

その逆で、スポーツジムに勤めていてエクササイズしか指導したことのない方が「6つのポールドブラ」「アンシェヌマンの組み方」「音の取り方」を指導出来ないはずです。なぜならバレエ教師として毎日クラシックバレエを指導するのではなく、エクササイズトレーナーとしての毎日を過ごしているのですから。

ラーメン屋さんが、見様見真似で蕎麦打ちをして、その間違えだらけの蕎麦打ちを伝授した、と想像してみてください。

蕎麦職人の方は、非常に不愉快な思いをするはずですし、ラーメン屋さんから習った独自の蕎麦打ちを披露した人は、恥をかくだけです。

しかし!

もしかしたら

「ラーメンも蕎麦も、同じ麺類だから、いいじゃん」

と考える人がいるかも知れないですね。

結局は…価値観の問題になります。

「バレトンでバレエを勉強できる」

と質問を寄せてきたお母さんは、もしかしたら真剣に信じていたのかも知れません。

「知らない」と言うのは、こんなにも恐ろしいのです。

「バレエを子供に習わせてみたい」と思われているお母様方。

「大人からだけどバレエを習いに行きたい」と思われている方々。

ぜひ「クラシックバレエ」とは何か、を知ってください。

「バレエ」と名前がついてさえすれば「バレエ」とは限らないので、よくリサーチしてから習い始めて下さいね。

左右木健一