さて「コンクールのマナー」に引き続き

「インスタに寄せられた質問」の動画をアップしました。

「2番踏み換え禁止をもっと詳しく知りたいです。2番を広くしないと踵があがるしストレッチされた感じもなくやりづらいです」

と言う質問にお答えしました!





ご覧頂けましたか?

私の汚い見本ではなく、こちらのほうが良いかもですね。

幅が広いとか、狭いの問題ではなく、いかに軸をずらさずにポジションを変えるか、センターでピルエットなどが回れるか、がメインなわけで、ストレッチするのが目的ではないのがわかりますか?


ジャンプやポアントになれば、なおさら「幅の広い2番グランプリエ」の必要性は、ほとんどなくなります。足を踏み切って跳んだり、立ったり出来る足の幅は決まっていますし、ましてや腰を落として深いグランプリエからジャンプもしていませんよね。



何度も言います。

踏み換えが「絶対に悪い」わけではないです。

プロなら別に足を踏み換えても良いのです。

なぜなら毎日のレッスンは、それぞれの調整だけだったりしますから。

プリエを「ただのウォームアップ」と捉えるなら、別に良いでしょう。

ただ上記のレッスンを見てもわかりますよね?

子供たちや大人の初心者が学ばなくてはいけないプリエはただの「ウォームアップ」ではないのです。

プリエは踊りに毎回、毎回必要な要素であり、そのプリエをバーで正しく習得していないと、センターに繋がらないわけです。

見てください。

これが彼女たちの最大限の2番グランプリエの深さです。これよりもっと浅い子もいました!かなり衝撃的事実でしょう(笑)国から選ばれた子たちですよ!国から選ばれた子エキスパートの子たちよりも深いプリエを目指す必要、ありますか?


いかがですか?ご理解頂けましたか?

「バレエストレッチ」
「美容バレエ」
「バレエ風エクササイズ」

なら別にいいんです。踏み換えして、ストレッチして、ターンアウト出来た「気分」になって下さい。

しかし、ジャパングランプリ審査員のビクトリア・シュナイダー先生のアドバイスをもう一度書きましょう。


「広い2番ポジションがターンアウトに生かされる、と勘違いしている方へ」

私たちの語彙には  これらの深い内股関節の回転体に到達する他の動きはありません。とても広い2番ポジションは気持ちがいいですが、ストレッチをするだけで、強くはなりません

「バレエを踊る」のが最終目標なのか

「ストレッチ」「美容」が最終目標なのか

目的地は人それぞれですが…

行き先を間違えて引き返す労力は大変ですから、最終目的地を定めたほうが良いと思います。

左右木健一