この間放送された「サタデーウォッチン」(お世話になりました。ありがとうございます!)ですが

放送後にこんな懐かしい動画が出てきました。

東北放送さんに提出しておけば良かったです(笑)

蒼士がうちのスタジオに入ってきた頃。まだ木の床の頃!

こんな感じでゆっくりゆっくり基礎を積み重ねていき、彼の蓄積されてしまった癖を取る作業に年月を費やしました。



そして現在…見事に成長してくれました!



ちょっと上達したり、コンクールで受賞したり、留学が決まると、とたんにサボる子がいるなか、彼はうちのスタジオに来た日から何ひとつ変わることなく、黙々と練習する子でした。





「努力を維持する」

「休まない(病気や怪我以外!)」

「調子に乗らない」

「卑屈にならない」

「天狗にならない」

「人に流されない」

「素直になる」

「臨機応変に対応する」

「感情をコントロール出来る」

「誰が見ていなくても努力出来る」


上記のような事はバレエ教師なら子供たちに必ず指導しているはずです。


しかし人間(しかも子供!)ですからムラがあるのは当然です。


そこで鍵になるのは「家庭環境」です。


バレエスタジオでいくら頑張っても、自宅に戻り、親御さんが子供のバレエに無関心だったり、応援していなかったり、指導者を信頼してくれない場合は、指導者に出来ることはもうありません。指導の限界です。


本来なら成長したはずの子供がダメになってしまうケースは国内に限らず、海外でもたくさんあります。


子供のサクセスストーリーの鍵を握るのは、バレエ教師よりも親御さんのバレエに対する「考え方」だと思います。


ですから蒼士が成功したのは、もちろん彼の努力もありましたが、支えてきたお母様のチカラが非常に大きいと思います。


私の指導以上に、海外のバレエ学校は厳しいです。私の指導なんて甘いくらいです。


もし海外を目指したいのであれば


一度は必ず挫折する覚悟(日本で認められてきた実力を全否定されますから!)


人種差別(これは必ず通過する儀式!)


えこひいき(当たり前!)


いじめや盗難(必ず一回は何かは盗まれます)


ホームシック(だったら帰国すれば?とあっさり学校側から見捨てられます)


それに負けないだけの精神力を身につけるべきです。


日本のバレエ教室の「習い事感覚」では留学は無理。


もし将来、子供を海外へ…とお考えの親御さんがいらしたら、ぜひ「家庭環境」を整えてあげて下さい。


整えることは、そんなに難しいことではありません。


バレエで辛いことがあったとしても、家庭内ではそれに触れることは一切しないで、気分転換させたり(親御さんまで落ち込んだら、子供は立ち直る機会を失います)


「人の悪口を言わない」ことを指導して(親御さん自身がだれかの悪口を言っているのは、子供は全部記憶していますから、要注意!)


「世の中が理不尽である現実」をキチンとご家庭でも話し合い


「しかし好きなら努力する」粘り強さを指導して


「家事一切」の全てを指導して(海外生活、親なしで自己管理出来ない子は生活できません)


徹底的に指導したあとは、口出し、手出しを控えて遠くから見守る。


これだけです!



可愛い生徒たちなので、私も「子離れ出来ない親」みたいなのですが(笑)


遠くから見守ってあげたいと思います!


左右木健一