パラダイムシフトの話をしていたら、偶然にも幼稚園の卒園式の写真が出てきました。

昭和49年!今から45年前!
私がどこにいるか、わかりますか?

ヒント 1人だけ角度違う(笑)


斜に構えてドヤ顔(笑)この頃から人と違うんですよね。イジメのターゲットになるのもわかります。


それにしても、みんな無表情。

この写真に限らず、昔の写真はこんな感じが多かったです。

昔は、まずカメラマンに

「ちゃんとして!」

と怒鳴られることからスタートします。

会ったこともない人から、のっけから

「ちゃんとして!」

と怒鳴られたら、無表情になるしかない。

この「ちゃんとして」という言葉。昭和時代を代表する言葉ですよね。

昭和生まれでしたら、誰もがそのように育てられたはずです。

しかし森脇トレーナーのブログにも書いてあるとおり

「ちゃんとして」ではなく

「ちゃんと教えてください」なんですよ(笑)

だって、5歳の子供に「ちゃんと!ちゃんと!」と言って、通じるわけがない。

バレエも同じです。

「ちゃんと」は英語だと「properly」ですが

Properly!!!

と叫んでも

「何を?」

となりますから。何をどのように properly すればいいのか理解出来たら、とっくの昔に「ちゃんと」してますから。

昭和の先生は、だいたい「ちゃんと!」としか教えない人が多かったです。

「アレを持ってこい」

と頑固オヤジが命令したら、奥さんや子供が「アレ」を持ってくる…

アレ、コレ、ソレ…が通用していた時代でした。

「ちゃんと!」(何を?)
「ピシッと!」(何を?)
「キチンと!」(何を?)

「何を?」なんて質問し返してはいけない。

「察知しなさい!」

の時代。

しかし

「脚をちゃんとターンアウトしなさい!」

と命令しても、どうやってターンアウトしたら良いかわからない子供は、永遠に脚は開かないでしょうね。

これが「パラダイムシフト」なわけです。

昭和のど根性で

「毎日レッスンすれば、脚が開くんだから!」

では、脚は開かないのは、周知の事実です。

昭和49年に、こんな風にバレエ教師と生徒が集合写真を撮れる日を、誰が想像したでしょうか?(笑)


教師と生徒との距離感こそが「パラダイムシフト」を象徴しています。


しかし、この「パラダイムシフト」

いきなり振り子が右から左にぶれてしまったことにより、マイナス面も出てきました。

親は学校に事あるごとにクレームつけたり、生徒が教師にズケズケと物を言ったり…

しかし、習う生徒は「お客様思考」ではいけない。

「先生がうまくしてくれる」

という感覚になっているのは、間違っています。

レストランで注文して、その料理を自分で食べずに、シェフに

「食べさせて!あ〜〜ん!」

と口を開けているのと同じです。

出された料理は、自分で食べますよね?

教わったことを踊るのは、自分ですよね?

…誰もが賢く頭を使って生きる選択を迫られている気がします…

その選択こそが「パラダイムシフト」かも知れないですね。

左右木健一