私もとりあえずinstagramはチェックしています。

最新の情報源となっていますし、リアルタイムで何が世界のバレエで繰り広げられているかを常にチェックしておけば、コンクール審査時にも役に立ちますし、審査員同士の情報交換にも役に立ちますから。

しかし、ここ最近ギャップを感じることがあります。

「素晴らしい手足の長さ」
「申し分ないターンアウト」
「新体操並みの柔軟さ」
「斬新な振付」
「恐ろしいくらいポアントで長時間バランス」
「永遠に終わらないピルエット」
「サーカス並みの空中技」

これが、インスタグラムですと断片的にアップされていて

「凄い!」

となり、気になったダンサーの全体映像(舞台映像)を見ると

「あれ?」

となります。

「あれだけの柔軟性を動画でアップしてたのに、舞台でその柔軟性がまるで生かされてない」

とか

「スタジオであれだけ空中技やピルエットみせていたのに、本番で本領発揮出来ていない」

とか

「あれだけ筋力トレーニングをアップしてたのに、舞台での存在感がない」

などなど…

その一方で、インスタ映えと、本来の舞台とのギャップが全くない人もいます。

例えばこの方。マリアネラ・ニュネス


私の大好きなメリー・ウィドウの

リハーサル と 本番 どれを見ても素敵です。

身体能力をインスタで自慢するのが悪い、とは言いません。

私はどちらかと言えば、肯定派ですが

「どんな身体の作りなのかな?」とか

「そのストレッチ、意味ある?」とか

割と楽しんで見ていたりします。

しかし、舞台で生かしきれていないのを見ると

「あ〜〜なんてもったいない!あれだけ出来るのに」

と残念に思います。

アーティストとしてバレエに関われるか、関われないか、の境目はココかな?と思います。

左右木健一