今日は朝からオープンクラスでした。
韓国とオランダで学んだこと、感じたことを大人の皆様にお伝えしました。
蒼士は朝から頑張っていましたが、時差ボケダウン。さっきまでスタジオで布団かけて寝かせました(笑)
で、蒼士がグロッキーななか…
ひとりひとりを直しました。凄く時間がかかりましたが、いいんです。間違えたまま、適当に踊らせたくないので。
「週1-2回しか通ってくれないから、また元に戻ってしまう。だったらバレエの楽しみだけを感じるクラスを…」
というのが日本のバレエ事情。
しかし、その週1-2回の子がある日突然、バレエに目覚めた場合、どうするのでしょうか?
正しい立ち方を知らない
身体の使い方ハチャメチャ
身体の8つの方向の意識もない
順番を正しく覚える習慣もなく自己流
音楽無視
表現だけ過剰で質が伴わない
運動神経だけの踊り
自己満足
この間違えた「達成感」を自ら反省して、一からやり直せる人が果たしてどれだけいるでしょうか?
これは大人バレエの方ならなおさら深刻です。
ただ踊れた
ただ舞台に立てた
初めは、それでも良いでしょう。
しかし
「トウシューズで踊りたい」
と目覚めてしまったら、どうするのでしょうか?
「大人だから時間がないんです。だから早く踊らせて下さい」
と言って、無理してトウシューズを履き、外反母趾、疲労骨折、肉離れ、アキレス腱断裂…
こんなことは、本末転倒です。
指導法を変えていくうちに、私の価値観も変わりました、完全に…
「楽しく踊る」これは当然です。
しかし、残念なことにクラシックバレエには規制があり、ルールがあり、何よりも時間がかかることを覚悟する必要がある。
楽しさは、それを乗り越えた人にしか味わえない。
そこまで導いていくことが指導者の務めです。
随分と先の見えない長い旅を始めようとしてるな、と我ながらゾッとしますが、もう後戻りできません。
好き勝手に踊ることがいかに非生産的で、無意味で、恐ろしく、悲惨な結果しか生まないことを肌で感じた以上は…
くじけないように頑張る必要はありますが、いまの在校生たちに望みを託すとしましょう!
左右木健一