今日は朝からオープンクラスでした。

韓国とオランダで学んだこと、感じたことを大人の皆様にお伝えしました。

蒼士は朝から頑張っていましたが、時差ボケダウン。さっきまでスタジオで布団かけて寝かせました(笑)

で、蒼士がグロッキーななか…

{4EBE504A-0ACA-42F6-A403-BCCB363962DE}

女の子たち…まずは立ち方からチェック。まだまだ改善出来ますし、発展途上です。

ひとりひとりを直しました。凄く時間がかかりましたが、いいんです。間違えたまま、適当に踊らせたくないので。

「週1-2回しか通ってくれないから、また元に戻ってしまう。だったらバレエの楽しみだけを感じるクラスを…」

というのが日本のバレエ事情。

しかし、その週1-2回の子がある日突然、バレエに目覚めた場合、どうするのでしょうか?

正しい立ち方を知らない
身体の使い方ハチャメチャ
身体の8つの方向の意識もない
順番を正しく覚える習慣もなく自己流
音楽無視
表現だけ過剰で質が伴わない
運動神経だけの踊り
自己満足

この間違えた「達成感」を自ら反省して、一からやり直せる人が果たしてどれだけいるでしょうか?

これは大人バレエの方ならなおさら深刻です。

ただ踊れた
ただ舞台に立てた

初めは、それでも良いでしょう。

しかし

「トウシューズで踊りたい」

と目覚めてしまったら、どうするのでしょうか?

「大人だから時間がないんです。だから早く踊らせて下さい」

と言って、無理してトウシューズを履き、外反母趾、疲労骨折、肉離れ、アキレス腱断裂…

こんなことは、本末転倒です。

指導法を変えていくうちに、私の価値観も変わりました、完全に…

「楽しく踊る」これは当然です。

しかし、残念なことにクラシックバレエには規制があり、ルールがあり、何よりも時間がかかることを覚悟する必要がある。

楽しさは、それを乗り越えた人にしか味わえない。

そこまで導いていくことが指導者の務めです。

随分と先の見えない長い旅を始めようとしてるな、と我ながらゾッとしますが、もう後戻りできません。

好き勝手に踊ることがいかに非生産的で、無意味で、恐ろしく、悲惨な結果しか生まないことを肌で感じた以上は…

くじけないように頑張る必要はありますが、いまの在校生たちに望みを託すとしましょう!

左右木健一