オランダ2日目の朝。
ホテルの窓から見える景色は最高!オランダにしては珍しく青空が。
朝ご飯。あまりのパンの美味しさにハマってしまい、1時間以上居座り、食べていました。
奥村彩ちゃんは、ヴァルナ国際バレエコンクール以来の再会!坂本莉穂ちゃんはキーロフアカデミーを卒業したあと、オランダ国立バレエ団のスタジオカンパニーに所属後、バレエ団に入りました。
ラトマンスキー版の「ドン・キホーテ」は、オーソドックスなベースはあまり変わらないものの、ダンサーたちの技量にビックリでした!
最初は
「え?え?指揮者、倍速で振ってる?」
と、あり得ないくらいのテンポでスタートしたあと、本当に羽が生えているかの如く全てが軽やかで!ブラボーでした!
そしてキトリの友人ふたりは中国人。3幕もヴァリエーションを踊るのですが、特に第2ヴァリエーションは難しいことで有名で、どんな優れたダンサーでも後半からガタガタ崩れていくのが、Jessicaさん (彼女のインスタグラム、凄い!でも動画より舞台のほうがもっと凄い!)は後半からどんどんパワーアップしていく。
Maiaさんのインスタグラムに、早速今日の公演の様子がアップされています。そのMaiaさんのドルシネアのヴァリエーションも、今まで聴いたことがないくらい、最後のテンポが普通の数倍早かったです(笑)
指揮者とダンサーたちとの兼ね合いがものすごく面白かったです!もうお互いに遊んでいる感じ。
やはり毎回毎回指揮者とのコラボをしていくうちに、ダンサーたちの音楽性が研ぎ澄まされていくのだな、と感じました。
私もザルツブルク州立劇場バレエ団時代は年間150回の舞台は特殊な演目以外は毎回オーケストラでしたし、この辺が日本とは違う。生演奏のハプニングはやはり生身の人間の奏でる演奏ですから必ず発生する…そのハプニングすらも回数を重ねていくと、楽しめてしまうんですよね。
そして怪我で降板のダンサー(今回Maiaさんのパートナーも降板)で、劇場に行ったら「あれ?違うひと」とか、かなりの頻度でありますし。
日本では「チケットが売れない…」という問題も、こちらは皆無。とにかく人気!普通にオランダに観光に来た人たちが
「じゃあ、バレエでも見る?」
みたいな感じ。しかも別にバレエ関係者でもないのですが、客席でのマナーをわきまえていて…
日本に観光に来た外国人が
「じゃあ、今晩やる事ないから、バレエでも見る?」
とはいかない。なぜからバレエ以外の楽しい娯楽が山ほどありますから。
アムステルダムにはディズニーランドも、USJも、パチンコもない。娯楽が日本よりない感じがします。
だから劇場に通う習慣が普通にある。この日の客層も子供はほとんどいなくて、男女半々の客層。日本も男性の客層が近年増えましたが、もっと増えて欲しい。
そして、お目当てのダンサーを見る、というより純粋に作品を見にきました、みたいな感じがあります。
PVは私個人の意見なのですが、オランダ国立バレエ団が一番作りが好きです。
「なんか面白そう!見に行こうか?」という気にさせてくれます。
日本には日本の事情があるのは仕方ない…とは言え、そのなかでいかに頑張るか、を考えなくてはいけないと思いました。
明日からオランダ国立バレエ学校が始まります。
実は今回私がアムステルダムに来た理由は、蒼士が年間留学が9月からスタートするので、その視察…だけではないんです。
それはまた後日のブログに書きますね!
左右木健一