今月は私にしては珍しく(笑)出張もしないで仙台にいて、指導しておりました。来月に控えるユースアメリカグランプリ日本予選、12月に控える宮城県芸術祭、第46回洋舞公演初参加に向けて、指導しておりました。

そして今日は久しぶりに東京へ。日本音楽高等学校(日音)で指導しました。

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バレエが堂々と出来る高等学校。普通の高校のように「大学受験するなら、習い事なんか辞めて勉強に本腰入れろ」なんて言われません。むしろ「バレエがんばれ!」と。

しかし国立バレエ学校ではないので、毎日バレエ漬けというわけにはいきません。私も非常勤講師としての扱いですが、とにかく高校でバレエを正々堂々出来る環境は整っていると思います。

私の古巣、韓国のユニバーサルバレエ団に隣接する仙和芸術学校。中高一貫で、バレエ漬けになれる教育機関で、ユースアメリカグランプリ、ローザンヌ国際バレエコンクールの韓国人受賞者はここの生徒たちがほとんどです。

隣国の教育機関と日本を比べて悲観していても仕方ないとは思いますが、一番伸びる15-18歳という年齢の時に、一般の高校でバレエに対して理解してもらえない状況が続けば、海外留学に目を向けるか、通信制高校に行く選択肢しかない。そんななか日音の役割は非常に大きいと思います。

私自身がユニバーサルバレエ団にプロとしてオーディションに受かった高2の時。学校教師のほとんどが、私が長期に渡り学校を休むのを大反対。会議にまで発展して、許可されたものの

「バレエばっかりのかたわ人間」
「受験に役に立たないただの習い事」
「学校行事をバレエを理由に休むなんて許せない」

と、散々言われ、それは卒業まで毎日続きました。本当に辛かったですし、人格否定された中高生活…ですから私にとって学校という場所は恐怖の場所でした。

しかし日音…生徒がレオタードを着て、1時間50分、みっちりとバレエを正々堂々、授業として受けられる。コンクールや公演で休むのは「公欠扱い」パラダイスです!

日音の生徒たちには

「あなたたちは恵まれている!だからもっともっと先生たちからバレエの知識を根こそぎ奪いとりなさい!」

と、言いました。

私が教える日は非常に限られていますが、教える時には全身全霊で命懸けでこれからも指導するつもりです!

左右木健一