谷桃子バレエ団に在籍していた丹野沙也香が、ルーマニアのコンスタンツァ国立歌劇場バレエ団に就職が決まりました!
日本を離れるまえにスクールに挨拶に来てくれました!
本当に、本当に、嬉しいです!!!
何度も何度もコンクールに出続け、将来への不安もあったであろう彼女。谷桃子バレエ団に入団出来た時も嬉しかったのですが、やはり彼女の年齢を考えると、ヨーロッパでの就職は今しかない、と考えた上での決断。今まで育てていただいた谷桃子バレエ団の先生方には本当に感謝しております。
私もユニバーサルバレエ団に16歳で入団しましたが
「高校くらいは卒業しろ」
と親に言われ、泣く泣く日本に帰国。その後、ユニバーサルバレエ団のディレクターが変わってしまい、再入団するためのオーディションを受けるまでは、本当に宙ぶらりんな状態で
「このまま再入団出来なかったらどうしよう…」
と不安な日々が続きました。大学にも進学しなかったので、高校教師からは毎日嫌味を言われました。
「バレエなんかで食っていけるわけないだろ!」
「保証のない世界なんかで夢みてるだけの世間知らず」
など散々言われ…本当に辛い日々でした。
だからこそ、反骨精神で諦めずにここまで続けることが出来たのだ、と思います。
うちの生徒たちにも、途中で諦めることなく、夢は追い続けて欲しい、と思うんです。それが、バレリーナになる、ならない、は問題ではなく、本人が掴みたい夢の邪魔はしたくない…と思います。
そんななか、もう1人、訪問者が。
彼女もバレエと大学、どちらかに決断を狭られた日に、大学を選んだ彼女に
「自分で決めたことには後悔しないで、頑張れ!」
と背中を押しました。もちろんバレエ教師とすれば、散々コンクールにも出場して、留学もして、ウヴェ・ショルツの作品まで踊ってきた彼女が、バレエの世界から離れてしまうことは、自分の腕がもぎとられるような辛さではありました。しかし、最終的には本人の決断を尊重しなくてはいけません。
しかし、そんな彼女が早稲田大学のバレエサークルに入り、主役まで踊ったことを聞き、心から嬉しかったです。そう、プロにならなくても、バレエに携わることはいくらでも出来るんです。
「先生、私、自分の夢を叶えました」
の言葉が聞ければ嬉しいです。そしてバレエにはいつまでも何かしらの形で携わってもらえたら、もっと嬉しいです!
左右木健一