さあ、いよいよ義弟の運転するレンタカーで、直方市下新入にある妻の実家の菩提寺、長安寺へと向かいます。
途中、何としても、立ち寄りたい場所があり訪ねると、余りにも突然な私の訪問にお店の皆さんは、驚きと喜びで歓迎してくれました。
さて、この店の正体は、「成金饅頭」を販売している和菓子屋さんです。
喪服にマフラーは、黒のネクタイをカバーするためです。
どうも、落ち着きません。
直方名物、「成金饅頭 大石本家」の女将さんと。
お店の斜め前に、直方市民劇場がありました。
そこに偶然、飯塚市民劇場の池田さんが、いらしていて、懐かしい顔にお会いできました。
直方市民劇場の脇坂俊幸さんと。奥様が直方市民劇場の事務局長さんです。
成金饅頭です。
我々を取り巻くあらゆるジャンルのツ-ルが、利便性を求めて急速に縮小化へと向かう中、おっとどっこい、この昭和のどら焼きの横綱「成金饅頭」は、頑としてそれ譲らず、今も尚その大きさを保ちつつ、一つ一つ心を込めて手作業で作り続けています。
目に見えぬ不条理に抵抗し、当然の条理を死守すうかのように。
鮮やかな「梅」の焼き印を背負い、薄くてもっちりした皮の中には隙間なくぎっしりと白餡を詰め込み、決して甘すぎず、その味は秀逸です。
その昔、直方は炭鉱バブルで賑わっていました。
炭鉱成金達が自分の財をおまんじゅうの大きさで競ったと聞きます。
人間の罪のない、平和な戦いです。
時間に追われて、お土産用と自宅用を買い求めて、別れを惜しみ、長安寺へと急ぎます。
所で私は、突然病魔に襲われ、入院を余儀なくされた為、義母の葬儀にも四九日にも出席出来ず、常に自身の心に蟠(わだかまり)を残したまま、申し訳ない気持ちで過ごしてきました。
そこで、人間がつつがなく生きるために、祖先が自ら宗教的伝統や文化的体験から編み出してきた「一周忌」と言う厳粛な「儀式」に救いを求めて身を委ね、懊悩焦慮する日々を消し去ろうと、少しばかりの病の気怠さ等は、吹き飛ばして、何はさておき、ここ福岡へと飛び立った訳です。
長安寺です。
和尚様登場!一周忌法要の始まりです。
法要後、和尚さんと親戚や母の友達と一緒に。
気のせいか義母の笑顔をみたような、和尚さんに心より感謝いたします。
法要後、義母が好きだったと言う鮨屋台「ぶどうの樹」で親戚の皆さんと会食します。
彼女の好んだ味を、親戚一同で味わいます。
遠賀郡岡垣町波津海岸に建つ鮨屋台。
目の前の海から収穫した多彩な海の食材を、姿造り(活き造り)でいただくと、自然と笑みがこぼれます。
窓から眺める絶景は、いやが上にも料理の美味さを引き立ててくれます。
カウンターの窓越しに玄界灘を臨む。
それぞれの席にそれぞれのメッセージが。
まずは、めかぶ。
鮑のワイン蒸し。
1、生きている鮑。2、目の前でワインを注ぐと鮑が踊り出す。
3、鮑のワイン蒸し完成。
溶ける様な柔らかい食感と上品な味を堪能。
5種のお刺身。いずれも生け簀から取り出します。
ウニといくらの茶碗蒸し。正に珍味です。
先程、漁師から届いた海の幸を、生け簀から取り出し、目の前でさばいて握った鮨を頬張れば、海の命をいただく事に、自ずと感謝の念がわいてきます。
「いただきます」と手を合せて箸を持つ、そのルーツは、ここにあるのだと、勝手にひとり納得するのです。
お寿司 真鯛梅肉ジュレで ヤリイカとウニ
ひらすのはらみ サワラのにぎり
あらの握り 動いている、一口鮑の握り
マグロとウニ 穴子のにぎり
いくら ジャパンサーモン
生カボチャのお寿司。
カリカリと食べる薄くスライスした生カボチャの握り寿司は、初体験でした。
これらの握り鮨は、当然、醤油なしで頂きます。
わらび餅
いずれ劣らぬ強者揃い。
♪ダンシングオールナイト、言葉にすれば嘘に染まる♪
カウンターで会食中のワンショット。
妻(私の後ろ)のいとこ達や弟(後列左から二人目)極近しい親戚だけの食事会。
久し振りに親戚の方々とお会して、至福のひとときを共有し、会食も大満足で終わりました。
そして、またいつ会えるか分からない親戚の一人一人と、しっかりと固い握手を交わして別れを惜しみました。
ホテルに戻り一泊して帰京します。今は、無事法要を済ませた安堵感に浸っています。
ブログをご訪問して下さった皆様、3泊4日の福岡の旅はこれで終了させていただきます。
ありがとうございました。
唯々皆様のご健康をお祈りいたします。
https://budounoki.co.jp/lp/sushiyatai/
「ぶどうの樹 鮨屋台」のホームページです。