田村正和様。

 

貴方がこんなにも早く永逝するとは、

あまりにも不意を突かれ、

その驚きと哀しさに身体は硬直し、

その場に縛りつけられたまま、

暫く動く事もできませんでした。

 

私達は稀有なスターを失ってしまいました。

 

疲れたんでしょうね。

 

『怪人二十面相』でご一緒した時、セットの裏で一人孤独に出番を待たれていた貴方。

ふと私と目線が合い、照れた様に微笑み返し頷かれた、あの時の、お姿がブロンズ像の様に、

脳裏から離れず、私の中に、いつまでも存在し続けるでしょう。

 

せめて貴方と同時代を生きたことを、

幸せと感謝して、

心よりご冥福をお祈りします。

 

やはり人は死ぬんですね。

        

                     合掌。