どうも!

アーセナルに日本代表CBの冨安選手が加入して盛り上がった日本サッカーですが、

その冨安選手、アーセナルでは本職ではない右SBとして大活躍し、チームの勝利に貢献しました。




アーセナルと言えばサッカー界の中でも歴史に名を残す名門中の名門です。



実は筆者は毎試合見るほどのアーセナルファンなんですよね。

最近のアーセナルはあまり強くないですが………



アーセナル冨安、右SBで大活躍、勝利に貢献!なんて

非常に嬉しいのですが、嬉しくないこともありまして…………


日本のサッカーファンが冨安を右SBで使おう!

って論調が出てきたのです。


正直予想してましたよ??

古橋が左WGで使われてめちゃくちゃ文句言われてましたからね。




ただ初期配置と2次配置の関係性、選手にどういう仕事を与えるかで同じポジションに置かれても全く違うんだよ、というのを知って頂ければ幸いです。



まず、初期配置とは選手が最初に配置される位置のことです。

よく言われるフォーメーションのことですね。

相手がボールを持った時、主に守備陣形です。

4-4-2や4-3-3、こんな感じです。



では2次配置とは何か?

初期配置から陣形を変えたのが2次配置です。

現代サッカーではボランチの選手がCBの位置まで降りてきてパスを回すシーンがあると思うのですが、

まさにこれも2次配置の例で攻撃の時に陣形を変えることが多いですね。

4-4-2から3-2-5みたいな?




では冨安のアーセナルで任されている仕事を

初期配置と2次配置から考えてみましょう!


こちらがアーセナルの初期配置です。

(背番号は適当です。)

4-2-3-1のフォーメーションで冨安は右のSBとしてスタートします。

相手がボールを保持して攻撃している場合は

基本的に冨安は自陣から見て右サイドの守備を担当することとなります。


次にアーセナルがボールを保持し、攻撃する場合の

2次配置を見てみましょう。

実は冨安には偽SBという役割が与えられており、

日本代表で言うと長友のようなサイドを上下に走り回る仕事とは違います。

こちらは2次配置その1です。

冨安は3バックの右CBを担当する形となります。

アーセナルは左SBがサイドを上下に駆け回ることが得意な選手が起用されており、ボールを保持した状態ではしばしば左SBがサイドの高い位置にポジションをとり前線5枚を形成します。


こちらでの冨安の役割は3バックの一角として攻撃では後方から前線にパスを届けたり、もしカウンターを喰らってしまった場合は右サイドの守備をすぐに担当できる位置にいるので右サイドを簡単に突破される心配もなくなります。




続いて2次配置の違うパターン。

冨安は2-3-5の中盤3枚の一角を担当しています。

この配置は4の位置にいるCBの選手の特徴を最大限に活かすシステムです。

アーセナルにはベンホワイトというCBがおり、

後方からパスを出したり、自らドリブルで運ぶ能力に長けた選手がいます。(この図の4番)

こちらでの冨安の役割は、サイドから中に移動することで4から8のパスコースを空けること、

CBから中盤のパスコースを作ること、

この2点が主な攻撃面の狙いです。

パスコースの選択肢を増やすことで効率よく前にボールを運ぼうということですね。


そして守備でも冨安が高い位置に行かないことで

迅速に守備に切り替えることができるのも利点の一つです。



冨安は

188cmの高さがあること、

スピードがあること、

両足で精度良く蹴れること、

攻守ともに判断が優れていること

が大きな特徴としてあるのですが、

現状のアーセナルのディフェンス陣を考えれば

冨安がSBとして起用されるのはかなり必然の話です。


それはCBで起用されているベンホワイトの存在が良くも悪くも大きいから。


ベンホワイトは攻撃面ではパスや運び出しで多大なる貢献ができるものの、守備面では182cmとCBの中ではかなり小柄で守備に不安を抱えています。


そこでベンホワイトの攻撃力を活かしつつも、守備の不安をカバーできる選手はいないか?

ということで冨安に白羽の矢が立ったのです。


前述の通り冨安は高さがあり、スピードもあることから守備面でのカバーが期待できます。

また、攻撃面でも持ち前の判断力や両足でのキック精度で後方から攻撃を支える役割も期待されています。


これがアーセナルでの冨安で、

かなり特殊なSBであることをお分かり頂けたでしょうか?


私は日本代表ではSBではなくCB起用を推します。

冨安は日本のDFではずば抜けて足元の技術もあり、判断力に長けているため、

やはり最重要なセンターラインで使いたいです。


そしてもう一つの理由は

アーセナルのSBと日本代表のSBでは仕事が違うと言うことです。

アーセナルでの冨安は非常に特殊な仕事をしています。

しかし、日本代表のSBではサイドに位置し、攻守共に上下に走り回る仕事が基本です。


同じ位置なのに役割が全く違うわけです。

初期配置は同じでも2次配置が違い、どのような仕事をさせるのか、それが違えば求められる選手の特徴も変わってきますので、日本代表でも冨安のSBが適任だとは言えないのではないのでしょうか?



長々と書いてしまいましたが、私個人の意見に付き合っていただき、ありがとうございました!