夫と、小学生の息子との三人家族です。
最重度知的障害のある姉がいます。
両親は他界しており、姉は現在グループホームで生活しています。
きょうだい児の思いや、日常のあれこれを書いてみたいなと思ってブログを始めました
よろしくお願いいたします
続きになります。
祖母の話は唐突に始まります。
『一郎(私の父)は2番目の子(私のこと)は男がいいってずっと言っててね。産まれる前から、庭に鯉のぼりをあげるための棒をたてる準備をしていたんだよ。』という始まりです。
そして私が産まれた朝、父が残念そうに、二番目も女の子だったと祖母に報告したそうです。
(ここにたどりつくまでも結構長い)
そこで祖母が私の父にかけた言葉が、この話のクライマックスです。
『赤ん坊が女で一郎(父)があまりにがっかりしていたから、おばあちゃんはこう言ってやったんだよ。
「一郎(父)、おまえ良く考えてみろ。〇〇(姉)みたいな子がうちにはいるだろう?
赤ん坊(私)が男だったら、将来嫁をもらったとき〇〇(姉)がその嫁にいじめられる。
女だったら将来婿さんをもらって、婿さんと一緒に〇〇(姉)の面倒を見るから、
赤ん坊は女で良かったんだ。」
ってね。
そうしたら一郎(父)が、
そうだね、お母ちゃんの言うとおりだね、女で良かったと思おう。って言ったんだ。』
……というお話です。
いかに自分が先を見据えた立派な発言をしたかをアピールするように、堂々と言い聞かせるように話すのがポイント
たくさんある祖母の話の中でも高頻度で披露されるこの話を、
私は物心つくかつかないかのときから何回も何回も聞かされてきました。
この話が始まるとすごく胸が苦しくなりました。
でも始まってしまった祖母の話を遮ることは不可能。
じっと耐えて、話が終わるのを待っていました。
子ども心に、なぜ目をつぶるように、耳は自分の意志で自由に塞げないんだろう。と思っていました。
祖母の前で、手で耳を塞ぐことはさすがにできないので…
耳がペタッと折りたたまれて、聞きたくない話は聞かなくてすむようになればいいのにと想像していました。
私のきょうだい児としての苦悩は
この祖母の言葉の意味を理解するところからスタートしたように思います。
この祖母の言葉は、まるで呪いの言葉のように
私を苦しめ続けました。
続きます。
これもおいしそうです。
そしてとてもかわいい。