はじける泡の音 | 蒼風島茶異事記(茶農家気まま日記)

はじける泡の音

 3月8日。
 一枚目の「やぶきた」に油粕。
 二枚目の「やぶきた」、三枚目の「ゆたかみどり」に、油粕液肥の残滓。
 以上散布。

 気温が上がり、油粕液肥の発酵が進んできた。
 蓋を開け、撹拌すると発酵して出来た炭酸が浮き上がってきて、液肥の水面ではじける。
 無数にはじけた炭酸は、発酵過程で生じるその時々の香りや匂いを撒いていく。
 今は香り。発酵臭ではあるけれど、甘酸っぱい香り。
 もう一週間もすると、発酵臭が勝って匂いに変わる。
 それでも、希釈して散布すると、発酵臭は香りにとどまっている。

 3月8日の茶の木(ゆたかみどり)
 3月8日の茶の木

 この時期になると、周囲の静かな夜、耳を凝らせば、
 お茶の新芽のはじける音が聞こえてくる。
 ほんのコンマ何ミリという新芽の伸びでも、数十億という芽数がそろえば、なんとなく聞き取れるようになる。
 ちょうど、細かな炭酸がはじける様な音である。
 ――― そんな気がするだけですが。