大山から一路山陰道を飛ばして出雲へ。ここ出雲では取り急ぎ出雲大社を目指す。我々夫婦はまだ子供がいない頃に一度行ったことが有るが次女は初めてである。しかし、大社の西側稲佐海岸の辺りから渋滞が始まりにっちもさっちも動かなくなってしまった。そこで私が一計を案じる、私自身は二度目なので強く行きたい気持ちはなく、最悪見損ねても問題はない。一方4時半を過ぎると見えなくなる場所もあることを確認し、途中で嫁さんと次女を下ろして先に参拝させるのがベストである。私はその後ゆるゆると第一駐車場に向かって、駐車して神楽殿の大注連縄の下で無事二人と合流して参拝、その後拝殿に回ってここでも参拝した。出雲大社は見どころが多くて本当は(日光東照宮がそうであったように)じっくり時間を掛けて回るべきところなのだが、連休の大混雑を甘く見ていたのが大誤算!結局私自身は2ヶ所参拝するだけで終わってしまったのだが、次女たちが少しでも長く居られたので良しとしよう。

 

 その日は出雲ロイヤルホテルで宿泊。このホテルは予約の時点で先に金を払わされる煩わしいシステムで先入観はあまり良くなかったのだが、ホテルの人の応対はきちんとしていた。このホテルの欠点は出雲市の飲み屋街から離れており、今夜の居酒屋「ツバメヤ」までに片道20分も歩かねばならなかった。ツバメヤは食べログ3.54の人気店で島根の山海の珍味が豊富で飽きさせないし、お酒もビールこそクラフトビールは置いていなかったが日本酒も種類豊富で「月山」「石見銀山」を冷で頂き大満足、ただし庶民的で若者向きで開放的過ぎてわれわれには少し合わないかな、ただしその分値段もリーズナブルでコストパフォーマンスも良く出雲の夜を十二分に楽しむことが出来た。

 

 出雲ロイヤルホテルの朝食バイキングはサラダが小さなボウルに入ってたくさん撮れないのが難点だったが、島根の特産品を揃えており、なかでも牛骨ラーメンはとても美味しく頂いた。この日も朝7時半にはホテルを出て一路石見銀山へ、途中出雲西辺りから高速も道路整備されていたので8時半には石見銀山世界遺産センターに辿り着くことが出来た。開館を待って情報収集し、臨時バスで大森地区へ行きアシスト付きレンタサイクルを借りて最深部の龍源寺間歩までの往復サイクリングを楽しんだ。龍源寺間歩はほんの200メートル位、途中の羅漢寺五百羅漢でも参拝し、ついでに銭洗い弁天も経験した。この石見銀山まさに田舎の山中にあり、空気は綺麗で癒されるスポット。我々は9時前には動き出していたので正解で、我々が11時ごろに帰りのバスに乗る頃には人で溢れかえる様になってきてここはゆったり観光を楽しむことは出来た。

 

 ランチは(るるぶにあった)近くの人気店「ちりそば処平和亭」で名物の自家打ちそばと大あなご蒲焼丼を頂く。大あなごは地元大田の名物らしい。こちらも混雑する前の11時半に入れて空いていた。ランチ後再び高速を東に行って松江を通り越して東出雲で降り、嫁さんと次女は「足立美術館」へ、私は近隣にある「月山富田城(址)」へ。足立美術館はとても魅力的なのだが、両方に行くのは時間が許さないので城マニアの私としては月山富田城は外せない。

 

 ここは尼子氏の居城で大内、毛利の攻撃にも落とされることなく、兵糧攻めによって落とされるという運命をたどったのだが、なるほど中腹迄の屋敷と七曲り以降の三の丸は高く険しい崖で隔てられている。麓の「安来歴史資料館」のスタッフが「(城に)登られますか?」と聞いて来たが、まさに登山!昨日の1,700メートルには及びもつかないたった190メートルの高さなのだが、その急峻さには目を見張るものがあり、昨日同様登りでは息が上がってハーハー言ってしまった。(了)