読書時間:0.2h
一読:あり
再読:あり
R指定:なし
著者:ディディエ・デニンクス/訳:湯川 順夫、戦争ホーキの会
原題:Papa, pourquoi t'as voté Hitler ?
刊行:2019年7月
価格:1800円+税
出版:解放出版社
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ナチ党へ投票したあとから敗戦までの絵本(フィクション)
「すべての人にもう一度仕事を与える」という公約を聞いて、父さんはナチ党に投票する。
ナチ党がふさわしくないと考えるものを排除するようになっても、父さんはこう言う。
「わが指導者は、すべての人が仕事につけるようになると約束したんだ。彼は約束をはたしているのに、お前はいつもあら探しばかりだ!」
そうこうするうちに戦争に負け、ぼくは廃墟の街で、こう問いかける。
「ねえ、父さん、父さんはどうしてヒトラーに投票したの?」
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無邪気な問いかけは、父さん他、ナチ党に投票した大人たちのせいにしているように見える。
親衛隊の子どもたちも楽しそうじゃん!同罪やろ
「どうしてヒトラーに投票したの?」は、誰かを責める問いではない。
あとがき(若い読者のみなさんへ)にある。
『もし私がこのときにここに生きていたらどうしただろうか?』と考えながら翻訳に取り組みました
あとがきを読まなければ、ナチ党に投票した父さんが悪いと思う人が多いのではないだろうか。
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女も戦争を担った~昭和の証言~
9章
(昭和恐慌で)このままでは食べていけない、日本中が共倒れになる。中国は広いんだから助かる道はこれ(侵略)しかない。
貧しくて、市井の人々も侵略やむなしと考えた。
多額の賠償金により貧しくなったドイツで、「すべての人に仕事を与える」というナチ党に投票するのは、悪いだろうか。
おかしいと思ったとき、従えないッ!という意志を見せられればいいのだけれど、怖い。
痛いのってこわい
つまり暴力装置が正しく機能しているかどうか。
日本はどうでしょうね




