読書時間:4.0h
一読:あり
再読:あり
R指定:なし
著者:ステファーノ・バルトリーニ/訳者:中野圭裕
原題:Manifesto per la felicita
刊行:2018年7月
価格:3000円+税
出版:コモンズ
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消費モデルの限界と関係性の豊かな社会の提言。
序章 幸福の逆説
Ⅰ短いマニフェスト
現代社会の病理
病の原因-価値観の変化
病の治療法-関係を豊かにする政策
Ⅱ米国-模倣すべきではない事例
米国人がいつも不幸せで、常に長く働かなければならないのはなぜか?
関係性の悪化が経済成長を生む
Ⅲ関係の質は何に依存するのか?
市場、価値、関係性
欲望の製造-マスメディア
人間は商品を買うために生まれたのか?
人間は働くために生まれてきたのだろうか?
我々はどのような生き物なのだろうか?
Ⅳ幸せのための政策
都市生活-関係の豊かな都市を作る
子どものための政策
広告に対する政策
民主主義を変える
働き方をどう変えるか
健康のための政策
関係を豊かにする政策への反論
Ⅴ2008年の金融危機
恐るべき米国の消費者の誕生
防衛的資本主義の内部爆発
何をすべきか?
オバマ政権を振り返る
Ⅵ関係性の豊かな社会は可能だ
可能な現実の要素
20世紀は終わった
解説 関係の豊かさとポスト成長社会
はじめに
翻訳の経緯
「幸せのマニフェスト」を読む
日本への示唆-関係の豊かな社会は可能だ
公平とは何か
エンリケ・ペニャロサのプレゼンで分かった。
エンリケ・ペニャロサはボゴタ市長で、本書では関係性の豊かな社会を築いた例としてあげられている。
関係性の悪化が経済成長を生むというバルトリーニの主張が正しければ、社会にとって悪いことでもなさそうに思える。でもそれは、本来不要なものだ。
セコムしてますか?
昔より犯罪は減っているのに不安は増しているから警備業が成立する。では鍵をかけずに出かけられた昔が良かったのかというと、それは違う。
『幸福の逆説が、過去に存在した農村共同体へのノスタルジーあるいは神話化されたノスタルジーを容認するという印象は、直ちに払拭しなければならない。なぜなら、古き良き時代などいまだかつて存在したことがないからだ。生活の物質的条件の観点からも、社会関係の観点からも、そのような時代は存在しなかった。』
昔はよかった論をバルトーニは完全に否定する。
関係性を改善すれば、教育もよくなり、働き方も変わり、健康になる。
関係性て何?
関係性が良くない例として米国が取り上げられている。収入は増えているのに、幸福を感じている人は減っている。
週の労働時間を35時間に制限する法案がフランスで成立したが、テレビの前で過ごす時間が増えただけで関係性は改善しなかった。
関係性て何?
関係性を豊かにする提言もある。そうだよねと思う。選挙結果が取消できる投票制度は特にそう。でもなんかしっくりこない。それが、
エンリケ・ペニャロサのプレゼンで分かった
見える公平感。それが関係性の豊かな社会。
法の下の平等は言葉だけで、平等に感じている人は多くないだろう。
エンリケ・ペニャロサは、80人が乗ったバスは1人が乗った車より80倍の面積を使用できる権利があるとして、バス専用レーンを設けた。中央分離帯があるので一般車は入れない。
これを見ると、車を所有している(お金を持っている)事がちっとも羨ましくない!
エンリケは公園もプールも作るべきという。充分に施設があれば、プールのある邸宅は羨ましくないだろう。
エンリケばかりになってしまったが、彼の話を聴いてから読むと本書も理解しやすい。
オランダでチャリダーが多いネタは、まさにそうだった。
