読書時間:5h
一読:あり
再読:あり6章以降
R指定:なし












蜂が巣を分ける(分蜂)ときの仕組みについて研究した本。
蜂にとって巣選びは死活問題である。にも関わらず、選び方は実にシンプルだった。
探索バチが新しい巣を見つけると分蜂群に戻ってアピールする。それに感化された探索バチが現場を確認し、戻ってアピールする。
巣選びについては、これだけである。
良い巣を見つけるとアピールが長くなり、いまいちの場合は短くなる。
巣の良し悪しに関わらずアピールは徐々に減衰するため、いつかは良い巣のアピールが多勢になる。
いまいちの巣をめっちゃアピールする蜂がいたとしても、他の蜂が現場を確認するので賛同を得られない。
意見を取りまとめるリーダーは不要で、探索バチに必要なのは、巣の良し悪しを絶対的な尺度でアピールする能力だけである。












絶妙な尺度のアピール能力はどこから来たのだろうか?
シミュレーションでは、強いとベストの巣を選ぶ確率がさがり、弱いと選ぶのに時間が掛かるという結果が出ている。
あまりにちょうど良い尺度に、インテリジェント・デザイン的なものを感じてしまうかもしれない。
だが違う
巣のアピール能力が適切でない蜂群は、淘汰されて現在に至る。
地球の気温が10℃低かったら、適切なアピール能力は変わっていたはずだ。(熱烈アピールする蜂群が生き残る)
何が適切かは、その時々によって変わる。
ミツバチの会議から学ぶのは、アピール度ではない。
本書の最終章はほぼそれに費やされているが、それは、、、
「すべて議題に上げよ」ということである。
簡単そうだが人間には難しそうだ。
まず、めんどくさい(笑)
そして、思惑をもった参加者にとって、邪魔でしかない。
情報を出すインセンティブが見当たらないので、いい結果を出したいという志が無い限り成立しない。
「難しい」は正しくない。「無理」か。











分蜂のからくりで解明していないのが、飛び立つタイミングである。
探索バチが全体を観て合図すると著者は予想している(あまり気にしてないようでサクッと流して書いたように見える)が、リーダー不在だとするなら違和感がある。
飛び立つ前の笛鳴らしとブンブン走行の閾値(ある一定の音の大きさ)が、しっくりきそうだが、どうだろうか?
『新しい科学的真理は反対者を説得し啓蒙することによって勝利するのではない。反対者がやがて死に、新しい真理に慣れ親しんだ新しい世代が成長することで勝利するのだ』
科学者じゃないけど、なんかきつい一言でした(笑)
分蜂群の飛び立つタイミングもいずれ明らかになるだろうが、きっとシンプルだと思う
ミツバチの研究は資金が出るみたい
アレクサンダーフォンボルト財団。いったい何者なんだ!?
